シンポジウム2  
IBD special situation における諸問題
 近年、炎症性腸疾患(IBD)の治療はめざましく進歩している。5-ASA製剤やステロイドといった基本治療薬の改良のみならず、免疫調節薬、TNFα阻害薬、抗IL-12/23抗体製剤、JAK阻害薬、抗インテグリンα4β7抗体製剤など、新たな治療薬が次々と登場している。一方、IBD患者の増加に伴い、高齢発症IBDや妊娠合併IBDにおける薬剤選択、あるいは小児IBDにおける超早期発症IBD(VEO-IBD)との鑑別などの問題が取りざたされるようになった。また、長期経過例の増加とともにcolitic cancerを含めた悪性腫瘍合併IBDも増加しており、IBD診療においてはこれらの様々な局面にどのように対処していくべきかが議論されている。そこで本シンポジウムでは、このようなIBDのspecial situationにおける各施設での検討結果や方針などについてご発表いただき、諸問題について討論したい。白熱したディスカッションを行いたく、多数の興味深い演題を期待している。