シンポジウム3  
肝がん治療の最前線
 本邦における肝がんの治療は、外科切除・焼灼療法・化学塞栓療法・肝動注療法などの組み合わせで行われてきた。最近の話題として、NASHなどウイルス肝炎以外を基礎疾患とした肝がんの増加、分子標的薬の相次ぐ保険承認などがあげられ、今後の肝がんの治療戦略は、これまでのものから大きく変化する可能性がある。また、肝移植の保険適応基準がこれまでのミラノ基準から、5-5-500(腫瘍径5cm以内・5個以内・AFP500ng/ml以下)ルールに拡大され、肝移植が肝がんに対する治療の選択肢となる可能性が広がった。このセッションでは、それぞれの診療科の立場から、データに基づいた幅広い演題を応募し、これからの治療成績の向上につながる実りある討論を期待したい。