ワークショップ1  
消化管粘膜下腫瘍における治療戦略
 消化管粘膜下腫瘍は従来、治療前に診断がつかないことが多かったため、そのサイズや表面の性状で治療適応が決定されることが一般的でした。しかし近年ではEUS併用下のfine needle aspiration biopsy(FNAB)や粘膜切開直視下生検法などが各施設で導入され、病理診断が得られてから治療方針を決定する頻度が高くなってきました。また治療に関しても腹腔鏡下手術や腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)の導入により、従来では困難だった領域でも低侵襲に局所切除を行うことが可能となっています。しかし一方で、1cm以下の小さな粘膜下治療でもGISTと診断されれば切除が適応となるため、過剰な診療が行われている可能性もあります。本セッションでは各施設における現在の消化管粘膜下腫瘍の現状と治療戦略について発表していただきたいと考えています。新しい治療戦略を構築する上で参考となれば幸いです。