第53回日本リハビリテーション医学会学術集会

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「軌轍と融和」

第53回学術集会の開催にあたって

第53回日本リハビリテーション医学会学術集会
会長 久保 俊一
京都府立医科大学 副学長

 この度、第53回日本リハビリテーション医学会学術集会の会長を務めさせていただくことをたいへん光栄に存じております。本学術集会を平成28年6月9日(木)~11日(土)の3日間、国立京都国際会館とグランドプリンスホテル京都で開催いたします。

 本邦では超高齢社会の到来に伴い、さまざまな疾病を起因として発生する障害はさらに複雑化するとともに、ロコモティブシンドローム、サルコペニアへの対応など、リハビリテーション医学・医療の果たすべき役割はますます大きくなっています。これまで以上に、安全で効果の高いリハビリテーション医療を提供することが重要です。
 そのような情勢も踏まえ、本学術集会のメインテーマを「軌轍 Kitetsu と 融和 Yuwa」にいたしました。先人の「軌轍」すなわち轍(わだち)から基本的な知識と技能を学び、各臨床医学分野との協調、多職種間の連携による融和を図ることで、この学問分野が担う広い領域の整理と incubation を行い、さらなる飛躍ができるようにとの願いを込めました。
 ポスターや抄録集の表紙には、本学術集会のメインテーマを具現化している尾形光琳の「紅白梅図屏風(紅梅図)」を使用させていただきました。小さな流れはゆるやかにうねりながら大河となり、そのほとりで紅梅がみごとに開花しています。過去から現在に連なる軌轍がやがて融和し、未来に向けて大きな成果を生み出すという意匠が含まれています。尾形光琳が発展させた美の作風である「琳派」は、江戸時代初期、京都の地で本阿弥光悦や俵屋宗達によって生まれました。琳派は昨年で誕生400年、そして本年は尾形光琳没後300年になります。時代や地域の枠組みを超えて今なお新たな息吹が吹き込まれ発展を続ける琳派にあやかり、京都での本学術集会が、リハビリテーション医学・医療の新たな一歩となると信じております。

 本学術集会では、リハビリテーション医をはじめ、リハビリテーションに関係のある各科医師、歯科医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、義肢装具士、ソーシャルワーカー、栄養士、先進的技術開発者、行政職など、すべての参加者に満足していただけるように、多彩なプログラムを予定しています。
 6月9日(1日目)の水間正澄先生による基調講演「リハビリテーション医学の課題」をはじめとして、3日間で14の特別講演を行います。「脳卒中のリハビリテーション」(椿原彰夫先生)、「超高齢社会における移動機能低下に対するリハビリテーション」(中村耕三先生)、「小児のリハビリテーション」(芳賀信彦先生)、「義肢装具分野のこれからの展開」(浅見豊子先生)、「回復期の入院リハビリテーション」(園田 茂先生)、「認知症のリハビリテーション」(近藤和泉先生)、「医療供給体制のパラダイムシフト」(児玉博行先生)、「人工知能とビッグデータの応用」(川人光男先生)、「ニューロリハビリテーションの基礎・臨床とその展望」(道免和久先生)、「医療行政の動向とリハビリテーション医学・医療」(丸山 浩先生)、「若年人口の減少に対し日本の医療・福祉・リハビリテーションをどのように変えていくべきか」(高橋 泰先生)、「革新的サイバニックシステム最前線」(山海嘉之先生)、「リハビリテーションロボットに求められるもの」(才藤栄一先生)、「障がい者スポーツとパラリンピック」(田島文博先生)についてお話しいただきます。私は会長講演として「リハビリテーションの軌轍と融和」を担当します。
 The International Society of Physical and Rehabilitation Medicine 2016(ISPRM 2016;マレーシア)との合同企画である国際シンポジウム「Stroke rehabilitation in Asian countries」を、6月9日(1日目)午前に用意しました。マレーシア、タイ、インド、韓国そして日本の5名の先生に討議いただきます。また、午後の海外招待講演では、Jian-an Li 先生(現ISPRM会長)、Jorge Lains 先生(次期ISPRM会長)、Zaliha Binti Omar 先生(ISPRM2016会長)、Carolina Schiappacasse 先生(ISPRM2017会長)をはじめ、世界のリハビリテーションを牽引する11名の先生に講演いただきます。
 6月10日(2日目)午後には、日本を代表する宗教学者である山折哲雄先生に、文化講演として「超高齢社会における生き方」をお話しいただきます。同日午後の特別シンポジウム「リハビリテーション医学の理念」では、才藤栄一先生、田島文博先生、石川 誠先生、里宇明元先生、安保雅博先生に、シンポジストとして、リハビリテーションのあり方、臨床・教育・研究の未来について討議いただきます。なお会期中、シンポジウム、パネルディスカッションは44セッション開催します。
 6月11日(3日目)には、専門医に必要とされる感染対策・医療倫理・安全研修講演、指導医講習会を開催します。
 3日間にわたって開催される教育講演86講演は、テーマごとに、同一会場で基礎から最先端まで系統立てて学ぶことができるよう企画しました。基礎科学、評価、急性期、回復期、生活期、脳卒中、運動器、脊髄損傷、小児、内部障害、がん、栄養、運動療法、義肢・装具、摂食嚥下、地域包括ケア、アスレチックリハビリテーション、障がい者スポーツなど、それぞれの分野の第一人者の先生方に講演をお願いしています。
 シンポジウム、教育講演の一部は、合同企画として日本整形外科学会、日本神経学会、日本脳神経外科学会、日本脳卒中学会、日本臨床整形外科学会、日本運動器科学会、日本摂食嚥下リハビリテーション学会、日本心臓リハビリテーション学会、日本義肢装具学会、日本RAのリハビリテーション研究会、回復期リハビリテーション病棟協会、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会・第17回日本言語聴覚学会、日本義肢装具士協会と共同で開催されます。さらに、日本障がい者スポーツ協会から後援を受けたシンポジウムも予定しております。
 このほか共催セミナー(ランチョン、モーニング、イブニング)37セミナー、ハンズオン・デモンストレーション・企画セミナー12セミナーも準備しております。
 演題発表には、日本リハビリテーション医学会会員、リハビリテーション関連専門職の皆様から大変多くの応募を頂き、それぞれ1014演題、814演題を採択させていただきました。ぜひ活発な討議を通して、明日からの臨床そして研究につなげていただきたく思います。
 展示会は、150におよぶリハビリテーションに関係する企業、団体、大学が参加します。リハビリテーションロボット機器、薬物療法、生体物理刺激、義肢装具、摂食嚥下・栄養、介護福祉、未来を拓くリハビリテーションなどの展示を通じて、リハビリテーションの広がりと未来を体感していただけるよう準備いたしました。

 京都は、平安京遷都以来1200年の歴史を持っています。医学上の史実としては、1754年に京都で山脇東洋が人体解剖を行い、実証的医学の草分けとして日本最初の解剖書「蔵志」を著しました。伝統文化である「軌轍」を重んじつつ、そこから新たな文化を生み出す気風は、現代の京都にも受け継がれております。
 6月の京都は若葉の美しい季節です。6月10日(2日目)夕刻には、華道家元池坊次期家元 池坊専好氏による「いのちをいかすいけばなの美 -構造と機能-」(講演といけばな実演)を予定しております。またその後には、世界遺産清水寺の貸し切り夜間特別拝観がございます。ぜひ、この機会に京都の文化にも触れていただき、心身ともにリフレッシュしていただければ幸いです。
 多くの皆様のご参加を心からお待ちしております。

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