第83回 日本循環器学会学術集会

シンポジウム1【日本緩和医療学会-日本循環器学会 ジョイントシンポジウム】
チームで取り組む循環器症状の緩和ケア
座長: 岸 拓弥(九州大学)
三浦 稚郁子(地域医療振興協会)
循環器医療におけるトピックの一つが心不全緩和ケアです。最新の急性・慢性心不全診療ガイドラインにおいて、「アドバンスケア・プランニングの実施」「心不全や合併症に対する治療の継続と症状の緩和」「多職種チームによる患者の身体的、心理的、精神的な要求に対する頻回の評価」は強く推奨され、末期心不全は緩和ケア適応疾患に加わりました。しかし、緩和ケアは末期心不全の身体的な苦痛症状に対する緩和だけではありません。一生その病気と付き合っていく必要がある循環器疾患に罹患すると、いつ悪化するか、いつ発作を起こすか、という不安も伴い、心理・社会的側面や精神面での支援も非常に重要です。つまり、循環器疾患患者すべてに身体、心理、社会的側面から緩和ケアは必要であり、全ての医療レベル・場所において多職種チームで緩和ケアは実践されるべきものです。しかし、現実はどうでしょうか?ゲーテの「知っているだけでは十分ではない。それは使わないといけない。やる気だけでは十分ではない。実行しないといけない」という名言のように、知っている・やる気がある、だけではなく、多職種チームで実践し、患者と家族、そして皆さんも幸せになって初めて「循環器症状の緩和ケアを知っている」ことになります。本シンポジウムでの皆さんの発表が、緩和ケアを必要とする患者や実践できていない医療従事者の人生をきっと輝かせます。日々の取り組みや経験・工夫を募集します。

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