このたびは、第14回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会の会長を拝命し、大変光栄に存じます。本学会の重要な役割は、摂食・嚥下障害およびそれに伴うさまざまな問題に対し、多職種が連携して学際的に取り組み、摂食・嚥下障害に悩む方々の生活の質の向上に貢献することにあります。この分野におけるニーズの高まりとともに会員数も飛躍的に増え、今や5,000名を越えるまでになりました。毎年の学術大会では、立ち見も出るほどの溢れんばかりの熱気に包まれた会場で、朝早くから夜遅くまで熱心な討議が行われております。
このように躍動感に溢れた本学会の学術大会を担当するにあたり、メインテーマを、「食べることーサイエンスと食文化の融合に向けて」とさせていただきました。これは、「食べる」という行為は複雑な神経機構をベースとした生理学的な行為であると同時に、歴史や風土に根ざしたきわめて文化的な営みであり、将来に向けて、われわれが、より豊かな摂食・嚥下リハビリテーションを展開していくためには、サイエンスと食文化の両面からのアプローチが必要ではないかと考えたからです。両者が車の両輪のようにかみ合って初めて、摂食・嚥下の問題に悩む方々の生活を少しでも豊かにするためのお手伝いができるのではないでしょうか。
第14回大会は、2008年9月13日(土曜日)、14日(日曜日)の2日間に渡り、千葉県千葉市の幕張メッセで開催し、前後の12日(金曜日)と15日(月曜日)にはプレおよびポストコングレスも予定しております。会場はディズニーランドのすぐ近くにあり、まさに、「よく学び、よく遊ぶ」を実践するうえで、最適の立地にあると言えましょう。
プログラムの詳細は、これから会員諸氏のご意見を賜りながら、できる限りup-to-dateで魅力ある内容を企画させていただきますが、海外招待講演は、フロリダ大学のDr. Michael Crary(言語聴覚士)とソウル国立大学のDr. Tai Ryoon Han(リハビリテーション科専門医)のお二人をお招きする予定です。さらに食文化の観点から、料理研究家、一流シェフにも参加していただく特別企画を準備しております。シンポジウム、教育講演では、摂食・嚥下障害の診断・治療最前線、摂食・嚥下リハビリテーションのアウトカム、癌のリハビリテーションにおける摂食・嚥下障害へのアプローチ、地域における摂食・嚥下リハビリテーション、摂食・嚥下障害患者のQOL、シーティングと嚥下の関わりなどのテーマを検討中です。さらに、本学会が将来の法人化に向けて展開しているさまざまな事業に呼応する形で、嚥下リハビリテーション認定士、E-ラーニング構想に関する企画も是非、実現したいと考えております。
本大会が、サイエンスとしての摂食・嚥下リハビリテーションの一層の発展と「食のバリアフリー」実現のための一里塚となりますよう精一杯準備をさせていただきますので、多くの方々のご参加を心からお待ちしております。 |