日本アンドロロジー学会第38回学術大会

会長挨拶

第33回日本泌尿器内視鏡学会総会
会長 河内 明宏

 この度2019年11月21日(木)~23日(土)の3日間、国立京都国際会館において第33回日本泌尿器内視鏡学会総会を開催させていただくことになりました。滋賀医科大学泌尿器科学講座および同門会にとって大変光栄なことであり、会員の皆様に心よりお礼を申し上げます。
 今回のテーマは「三方よしのEndourology、患者よし、医療者よし、世間よし」としました。滋賀県は近江商人で有名で、その心得として「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」があります。この「三方よし」の精神は現代においても、相手よし 自分よし、みんなよしという言葉に置き換えられる大切な考え方として、多くの領域での心得、理念として使われています。医療においても患者、医療者、世間の三方を常に頭に置き、それぞれにメリットがある方向に進んでいく必要があると考えます。Endourologyの進歩が三方よしとなるように願って、テーマといたしました。このテーマに沿って、三方よしの術式標準化、若手よしのシンポジウム(教育)、それって三方よしですか?シンポジウム(現状)、未来よしのシンポジウム(展望)、観る人よしのビデオワークショップなどの企画を立てさせていただきました。参加者よしとなるように司会者および演者の皆様に相談、工夫をしていただいていますので、楽しみにしていただければと思います。
 海外よりの特別講演としてはEndourological SocietyのTreasurerであるIndiana大学のChandru P. Sundaram先生に「Robotics and Artificial Intelligence in Surgery」と題して、最新の手術用ロボットとAIについてご講演いただきます。また、Endourological SocietyのResearch chairであるBritish Columbia大学のBen H. Chew先生に「Now and Future in Endourology」と題してご講演いただきます。
 昨年、本学会に新しくつくられた医工連携・新技術検討委員会に関する特別企画として、まず自治医科大学内科学講座消化器内科学部門の山本博徳先生に「消化器内視鏡分野におけるふたつの開発―新たなアイデアはニーズからー」と題して基調講演を行っていただきます。山本先生は全小腸内視鏡観察を可能としたダブルバルーン内視鏡と早期消化管癌の内視鏡治療法である内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の2つの素晴らしい開発を行われた先生で、この企画にふさわしいご講演を行っていただけると確信しております。その後のシンポジウムでは4人の先生方に医工連携で新技術を開発する方法につきご教示いただきます。また、医工連携企画として種々のアイデアや技術をお持ちの企業の展示とそれぞれの展示ブースのツアーを企画しておりますので是非ご参加ください。
 文化講演1として国際日本文化研究センターの磯田道史先生に「江戸時代の名医と武家社会」と題したご講演いただきます。磯田先生は歴史学者として多くの著作があり、またテレビの司会やコメンテーターとしてもご活躍の先生です。また、文化講演2として西川ヘレン様に「私の人生ドラマ」と題したご講演をいただきます。西川様は、アメリカ人と京都の女性の間のハーフとして京都でお生まれになり、ご主人のきよし様が2016年に前立腺がんで手術を受けられたなど、京都や泌尿器科に関係のある内容を含めてお話しいただけると思います。
 特別企画として5つを企画させていただきました。「患者よしのきれいな創」と題して、日本医科大学形成外科の小川先生にどのようにすればきれいな創になるかをご講演いただきます。目からうろこの内容ですので是非ご聴講ください。パネルディスカッションとしてChandru P. Sundaram先生の症例を用いて腎腫瘍の治療についてご議論いただきます。「電気メスの安全使用と有害事象」は意外と知られていない電気メスの安全な使用方法をFundamental Use of Surgical Energy (FUSE)という北米の教育プログラムに基づいてご講演いただきます。私も以前この内容をお聞きし、自分の電気メスの使用法を反省し、改善しましたので、是非多くの先生のご聴講をお願いします。「人工尿道括約筋 AMS800埋め込み術の現状と課題」は前立腺全摘除術には避けて通れない尿失禁の治療の人工尿道括約筋に関する最新の情報をご提供いただきます。「泌尿器科手術におけるAI技術の応用の現状と将来像」は泌尿器科領域のAIの最新の話題をご講演いただきます。
 学会の催しや懇親会では滋賀をその歴史、風景、食を中心として紹介したいと思います。特に食に関しましては滋賀の美味しい近江牛、日本酒、スイーツなどを存分にお楽しみいただこうと考えています。またこの時期の京都は紅葉のシーズン真っ只中で、学会会場周辺も多くの紅葉の名所があります。学会で勉強した空き時間には紅葉や京料理をお楽しみいただけたらと思います。実りのある総会になるように教室を挙げて準備いたしました。多くの皆様にご参加いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。