臨床現場におけるさまざまな不整脈の治療は、最新の薬物・非薬物療法に関して日本心電学会や日本循環器学会によって数年ごとに改訂される治療ガイドラインに則って行われている。改訂の度に従来の治療法が見直されるとともに新しい概念の治療法が加わり、これらのガイドラインも複雑で多様化してきたが、高齢者における不整脈に限定した記述は決して多くない。一方、団塊世代の高齢化とともに世界に類を見ない高齢社会を迎えたわが国においては、今後治療を必要とする不整脈を有する高齢患者が急激に増加することが予想される。このような社会的背景を踏まえて、日本心電学会学術諮問委員会の提言を受け、特に高齢者における不整脈治療の特徴、留意点、若年者との相違などに焦点を当ててパネルディスカッションを行うことを企画した。
   第一線の研究者による最新の研究成果の報告とディスカッションの中から、高齢者の不整脈に対してより安全で効果的な治療法確立への道筋が明らかになることを大いに期待するものである。