心房細動に対する薬物療法の目的は、血栓症予防・Upstream 治療としての Rate Control 、洞調律維持のための Rhythm Control の3点である。日本で実施された J-RHYTHM 試験で、Rhythm Control は、発作性心房細動患者の QOL 改善に有用であることが明らかにされた。Rhythm Control には I 群または III 群抗不整脈薬が選択される。心房細動患者の QOL 障害度合いは、個人差が大きく、基礎心疾患がある場合には、心機能抑制作用を有する I 群薬は、投与を控える必要がある。III 群薬は、アミオダロンを除き心不全症例では投与禁忌である。アミオダロンは、K+チャネル遮断作用以外に、Na+チャネル・Ca2+遮断、交感神経抑制、甲状腺機能修飾、Rate Control など、多彩な作用を有するマルチチャネルブロッカーである。現在、心房細動におけるアミオダロンの保険適応は、"肥大型心筋症を合併した心房細動"に限定されているが、間もなくその適応が広がる予定である。そこで、当ファイアサイドセミナーでは、心房細動におけるアミオダロンの役割を考えることとし、3人の演者に presentation をお願いした。まず、小野克重先生には、アミオダロンの長期的薬理作用の分子基盤について、志賀剛先生にはアミオダロンの豊富な使用経験に基づいた適正使用、挽地裕先生には ACS 治療における不整脈治療というテーマでそれぞれご講演頂く予定である。