会長挨拶

第28回日本内視鏡外科学会総会
会長 松田公志
(関西医科大学腎泌尿器外科 教授)

 第28回日本内視鏡外科学会総会を主催させていただくことを、大変光栄に存じております。ご支援、ご指導いただきました、学会役員、評議員の先生方に心からお礼申し上げます。

 わたくしが腹腔鏡手術とかかわるようになったのは、1989年秋に、恩師の京都大学名誉教授、吉田 修先生から、腹腔鏡手術を行うように指示された時でした。翌1990年2月に初めて腹腔鏡下精索静脈瘤手術を行うことができ、それ以来ちょうど四半世紀にわたって、この領域を本務としてまいりました。この間、泌尿器腹腔鏡手術の開発・普及とともに、本学会が創設した技術認定制度に誠心誠意取り組んでまいりました。泌尿器腹腔鏡技術認定制度の設立とともに、現在は、本学会の技術認定制度委員会を担当させていただいております。延べ申請者数6,000名以上、認定取得者3,000名という、世界に冠たる制度を創設し、さらに内視鏡手術ガイドラインなど、あらゆる面で内視鏡手術を牽引してきた本学会において、総会会長を担当させていただくのは、わたくしにとって感無量であります。

 泌尿器科領域のものが総会会長を担当させていただくのは、第17回総会を主催された杏林大学泌尿器科学 東原英二先生以来、11年ぶり、2回目です。多領域にわたる本学会総会を企画するに当たり、本学外科学講座、權 雅憲教授にプログラム委員長をお願いし、学会内にはAdvisory boardおよびプログラム委員会を、また学内プログラム委員会も組織させていただきました。プログラム企画のご提案、ご指導をいただいた委員の皆様に深くお礼申し上げます。

 総会のテーマを、「技術革新と外科医の技の融合:内視鏡手術の飛躍に向けて」とさせていただきました。手術支援ロボットの急速な普及、イメージナビゲーションやシミュレーションの質の向上、3D内視鏡や多機能内視鏡の開発、止血器具の改善など、内視鏡手術を支える技術革新はとどまることがありません。これらのテーマを掘り下げるため、特別講演、ディベート、シンポジウム、ワークショップなどを複合的に組み合わせて「特別企画」としてまとめております。それとともに、やはり、外科医の技の向上が何よりも大切です。特に若手の内視鏡外科医の先生方にとって有益な会となるように、その領域のベストの術者による無編集ビデオをもとにエキスパートが集まって議論する「エキスパートビデオセッションシリーズ1-21」や「内視鏡手術ピットフォールとその対策シリーズ1-11」など、「外科医の技 特別企画」を組ませていただきました。

 医工連携は、内視鏡外科領域を進展させるうえでも、またわが国産業の発展にもかかわる重要テーマです。医工連携委員会の森川利昭委員長にプログラム企画をお願いし、日本医工ものつくりコモンズや近畿経済産業局のご協力も得て、多数の企業の参加を目指しました。展示会場の一角を医工連携プレゼンテーションエリアとして、多くの内視鏡外科医の先生方にも参加していただけるように工夫しています。また、「特別企画」の一つとしても、医工連携を取り上げ、本学会が目指す大きな方向性が多くの会員の皆様に理解していただけものと期待しています。

 12月初旬の大阪は、年末に向けてあわただしくはありますが、例年寒さはさほど厳しくない時期と思います。交通至便の大阪国際会議場とリーガロイヤルホテルをうまく活用して、今年の最後を飾るにふさわしい、会員の皆様にとって真に有意義な総会を目指して、教室員はもとより学内プログラム委員会の力を結集して準備を進めています。多数の演題のご応募と、皆さまのご来阪をお待ちしています。