第51回 日本生体医工学会大会
会長 橋爪 誠
九州大学大学院医学研究院 先端医療医学講座 教授

 第51回 日本生体医工学会大会を平成24年(2012年)5月10日(木)から12日(土)の3日間、福岡市の福岡国際会議場で開催させていただくことになりました。伝統ある本学会の大会長を拝命し、大変光栄に存じます。
 多くの医療機器は医工連携なくして開発することは困難であり、わが国は医学の分野でも工学の分野でも超一流の潜在能力を持っていることは衆目の認めるところです。しかし、残念ながら昨今の医療現場を垣間見ると医療機器の80%近くを輸入に頼っているのが現状です。わが国には、教育現場における医工/産学連携のあり方の問題をはじめ、専門領域を統合しシステム化する方策の欠如、基礎研究から臨床研究への橋渡し研究、いわゆる「トランスレーショナルリサーチ」の実用化を阻む問題、医療機器薬事承認の遅れによる「デバイス・ラグ」の問題、レギュラトリーサイエンスの成熟度の問題など数多くの難題が存在します。
 本学会はこれまでにも医工連携という新しい学問領域の創設と発展に尽力し、医療の発展に大きく貢献してきました。しかし、わが国が医療産業において国際競争力を向上させ、更なる発展を遂げるためには、本学会が常に社会に目を向けて力強いイニシアチブをとり、異分野の専門家とともに様々な難題に立ち向かって活動していくことが重要です。
 今回のメインテーマ“医工融合による日本再生”は、まさに上述の社会情勢を背景として決めさせて頂きました。医学と工学が“融合”というより一層強い結び付きを築き、一致団結して先の震災や円高などでいささか意気消沈しているわが国(日本)を再生しようとの思いを込めました。
 今回もオーガナイズドセッションをはじめとするプログラムを構成するにあたり、さまざまな専門分野の先生方のご協力をいただきました。この場をかりて心より感謝申し上げます。また、気鋭の若い先生方にとって将来の糧となり、未来の医療に貢献する有意義な大会となるよう努めてまいる所存です。
 皆様からの多数の演題のご応募と総会へのご参加をお待ちしております。