第113回日本精神神経学会学術総会

The 113th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

2017年6月22日(木)~24日(土) 名古屋国際会議場

ご挨拶

ご挨拶

第113回日本精神神経学会学術総会の開催にあたり、ご挨拶申し上げます。第113回総会のテーマは、本学会が掲げる10の活動重点項目、とりわけ2017年の時点で検討すべき事項を考慮して、「精神医学研究・教育と精神医療を繋ぐ-双方向の対話-」と致しました。

本学会10の活動重点項目の第一番目には「専門医制度の定着と発展」が、第五番目にも「次世代の精神科医の養成」が挙げられ、教育課題が重要視されております。とりわけ「新しい精神科専門医制度の構築と運営」は、2016年、武田理事長による「年頭の挨拶」において、「本学会にとっての最大課題」と位置づけられ、現在、ホットな議論の対象となっております。この新たな専門医制度は教育課題であると同時に、日本専門医機構専門医が「患者から信頼される標準的な医療の提供」を目的とすると同時に、「地域医療に対する配慮」を重視している如く、各地域の精神医療の担い手育成と、その配備という医療上の課題と密に関連しております。さらに専門医機構は、専門医のリサーチマインド涵養を重視しており、本学会としても最先端の医学・医療を理解し、科学的思考法を体得することの重要性を鑑み、専攻医には研究への参画を求める方針です。また新たな専門医制度に整備されるプログラムの特徴は、基幹施設と連携施設から構成されている点で、「精神科医療を構成する各種団体の協力体制」のもとで初めて具体化されるものです。第113回総会が開催される2017年は、専門医制度のあり方について、会員各々の立場から改めて十分な議論を尽くす必要があると考えております。

また2012年、本学会は「精神疾患克服に向けた研究推進の提言」を発表しましたが、5年を経た2017年には再検討が求められます。特に、研究成果が臨床現場にどの様な形で活かされるべきか、研究に参加する人材育成をどうするのかという課題に加え、研究倫理の問題も山積しております。さらに2013年発表されたDSM-5に加え、現在本学会が発表に向けた検討作業に大きく関わっているICD-11も含めて、国際的な精神科診断基準が、我が国の精神科臨床、教育、研究で果たすべき役割について議論を加え、今後の改訂に向けた意見を集約し、我が国から海外に向け発信すべき時期でもありましょう。

本学術総会にご参集の方々によって双方向性の対話が為され、精神医学研究・教育と精神医療の連携が深まることに貢献できるよう準備を進めたいと考えております。

最後になりますが、今一度、第113回総会への、皆様の御参加と御発表をお願い申しあげます。
本大会で、お会いできますことを心よりお待ち申しあげております。

第113回日本精神神経学会学術総会
会長 尾崎 紀夫
名古屋大学大学院医学系研究科
精神医学・親と子どもの心療学分野 教授