第114回 日本精神神経学会学術総会

ご挨拶

ご挨拶

第114回日本精神神経学会学術総会
会長 米田 博
(大阪医科大学医学部総合医学講座 神経精神医学教室)

2018年度第114回日本精神神経学会の開催にあたりご挨拶申し上げます。第114回日本精神神経学会学術総会会長として、会員の皆様方の情報交換、生涯学習や若い医師の研鑽の場として、さらに社会に対する情報発信や学会の社会的責務を果たす場として総会を運営したいと考えています。大会テーマは精神医学・医療の普遍性と独自性 –医学・医療の変革の中で-、Commonality and Uniqueness of Psychiatry in Medicine and Medical Careとしました。精神医学医療が医学医療の一分野として重要な役割を担うことを再認識し、その中でも独自の特異的な広がりと深さを併せ持っていることを示したいと考えています。

2018年は精神科医療、医学教育研修制度にとって大きい転換点になる年です。いわゆる2025年問題など、人口構造や疾病構造の急激な変化によって医療提供体制の変革が進められています。2025年にあるべき医療供給体制を目指した、地域医療構想ビジョンにおいて策定される病床必要量が、都道府県単位で策定されています。精神科医療体制も大きい影響を受けると考えられます。また介護サービスと連携した医療保険制度改革も進められており、2018年度診療報酬改定が重要な分岐点になるといわれています。医学教育研修制度の改革としては、新たな専門医制度が2018年度にスタートします。また国家試験改革や医学部の領域別認証制度とそれに対応したカリキュラム改革や臨床研修医制度の見直しが進められています。総会の中で、これらを含めた多岐にわたる重要な課題を検討する必要があります。

学術総会は新たな知見を発信する場でもあります。しかし医科学研究に対しては厳しい批判が向けられ、さらに研究活動の全体的な低下も懸念される状況にあります。新たな専門医制度の中では、リサーチマインドの醸成は重要な課題です。リサーチマインドを持った精神科専門医を育成するうえで、学術総会はかかせない役割を担うことになります。若手精神科医のみならず、初期研修医や学部学生を含めた将来精神科専門医を目指す若い力が学会を盛り上げるようなプログラムも積極的に取り入れたいと思います。

転換点にある精神医学・医療の方向性を会員の皆様と考える学術総会にしたいと思います。ご支援いただきますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。