会長挨拶

Masaki Nio

第54回日本小児外科学会学術集会会長
東北大学大学院医学系研究科発生・発達医学講座小児外科学分野
仁尾 正記


この度の第54回日本小児外科学会学術集会を、2017年5月11日から3日間にわたって仙台の地で開催させていただきますことをたいへん光栄に存じております。本学術集会の仙台での開催は、第7回の故葛西森夫会長、第36 回の大井龍司会長に続く3回目でございます。第36回が1999年でございましたので、18年ぶりにみなさまを仙台にお迎えするということで、たいへん感慨深いものがございます。
今回の学術集会のテーマを「よろこびと誇りをもって、小さな患者さんのために-Love your small patients-」といたしました。病気の子供たちが1日も早く笑顔を取り戻すために、そして小児外科医が情熱をもって仕事に打ち込み続けるために、何が大切で、まず何を為すべきかということを考え、感じていただくことが本学術集会のコンセプトです。
また学術集会の国際セッションの一環として、胆道閉鎖症仙台国際シンポジウムを企画させていただきました。これは1972年に第一回を故葛西森夫先生が主催し、その後大井龍司先生に引き継がれて、これまで計6回開催されたもので、今回が第7回になります。1996年以来21年ぶりの開催ですので、若い先生がたにはあまり馴染みのないシンポジウムですが、ベテランの先生がたにはきっと懐かしく感じていただけるものと存じます。また仙台から世界に向けて胆道閉鎖症の新知見が発信されることを多いに期待しておりますので、みなさまのご協力をよろしくお願いいたします。
仙台は2011年に大きな震災を経験し、会員諸兄にたいへんなご心配をおかけし、また大きなご支援を頂きました。ここに改めまして御礼申し上げる次第です。現在では、仙台の中心部は震災前と同様か、それ以上の活気を取り戻しておりますので、多くのみなさまにお越しいただき、学術集会を、そして仙台の春を満喫していただけるものと確信しております。また一方で、三陸沿岸や福島第一原発周辺の復興がなかなか思うように進んでいないことも事実です。みなさまには、もしお時間が許すようでしたら、被災地にも足を運んでいただいてその現状をご確認いただき、さらなる復興に向けてのお力添えを賜れば幸いに存じます。
本学術集会の開催にあたり、日本小児外科学会理事会の全面的な協力を得て、私どもの教室員が一丸となって取り組んでおります。一人でも多くのみなさまにご満足いただけるような学術集会の開催を目指しておりますので、ご支援ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
みちのく仙台で、多くのみなさまのお越しをこころよりお待ち申し上げております。