第44回日本足の外科学会学術集会

会長挨拶

第44回日本足の外科学会学術集会
会長 倉 秀治
医療法人社団 悠仁会 羊ヶ丘病院

会長 倉 秀治

この度、2019年9月26日(木)、27日(金)に『ロイトン札幌』において『第44回日本足の外科学会学術集会』を開催いたします。期せずして、年号が令和に変わり、その元年に本学術集会をお世話させていただくことに、改めまして運命と責務の重さを感じております。

本学術集会のテーマは、『足の外科へのこだわり-匠の知識と技を求めて-』にいたしました。私が、恩師であります石井清一名誉教授より、札幌医科大在籍中に足の外科を始めるようご指導をいただき、30年になろうとしています。札幌医大在籍時から、より良い治療を目指してまいりましたが、2010年、羊ヶ丘病院を開業してからは、従来の目標に加えて、患者さんに喜んでもらえる医療を目指してきました。その間、多くの諸先輩から『匠の知識と技』を学び、その習得に努めてまいりました。その大きな柱が本学術集会への参加でありました。今日では、多くのテキストや手術手技に関する動画が簡単に入手できるようになりましたが、最もホットな知識に出会えて、多くの匠と直接議論して疑問点を解決できるのが『日本足の外科学会学術集会』です。

本学術集会のプログラムですが、50余名のプログラム委員の先生方から、シンポジウム、パネルディスカッションのテーマに関しまして実に58もの魅力ある提案をいただきました。

その中から、要望の多かったテーマを中心に決定いたしました。シンポジウム、パネルディスカッションを除く、主題、一般演題は442題で、海外からの演題は8題です。昨年度と同様に本学術集会におきましても、演題の採択は、プログラム委員の先生方による厳正な査読結果に基づいておこないました。

本学術集会のプログラムの概略をご紹介いたします。

基調講演を、日本足の外科学会理事長の大関覚先生に『足の外科学会の国民への普及と診療報酬の課題』のタイトルでお願いいたしました。

海外からの招待演者は3名です。米国Mayo Clinic のHarold Kitaoka 先生は、私がMayo Clinic に留学中に御指導をいただいた先生で、私のmentor のお1人です。先生には、ライフワークでもあります後脛骨筋腱機能不全症に対する病態と米国での治療のトレンドについて『Current concepts in the surgical treatment of flatfoot deformity』のタイトルで御講演をいただきます。また、米国Baltimore のMercy Medical Center の Lew Schon 先生には、今、話題の外側侵入人工足関節置換術の開発コンセプトと実際に関して『In Harmony with Nature:The TM ankle Arthroplasty』のタイトルで御講演いただきます。また、Schon 先生にはシンポジウムにも御参加いただきます。アジアからは、韓国のKyung Tai Lee Clinic のLee先生に、長年携わってきた韓国のナショナルチーム,プロ選手等のトップアスリートの足部、足関節障害からのスポーツ復帰に関して足の外科専門医としての役割や取組について『My 26 year team doctor experiences as a foot ankle surgeon and early return to playin foot ankle disease』のタイトルで御講演いただきます。

教育研修講演は、3題です。札幌医科大学臨床病理学講座の長谷川匡教授には、日常診療でも遭遇しうる足部、下腿の骨軟部腫瘍の鑑別診断、問題点等を専門的立場から解りやすく解説いただけるようお願いいたしました。タイトルは、『下肢、足部における骨軟部腫瘍の診断-注意すべきポイント-』です。ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院の平石英一先生には、芸術性を重視するバレエへの復帰を前提とした手術適応や患者への接し方等を『バレエダンサーの足部障害のメカニズムと治療-ビギナーからトッププロまで-』のタイトルでお願いしています。仙台赤十字病院の北純先生には、『日本での先天性内反足治療の変遷-そしてPonseti 法へ-』のタイトルでお願いいたしました。Ponseti 法しか知らない若い世代の先生方に、先人たちの挑戦とPonseti に至った経緯についても御講演いただけるものと思います。

シンポジウムは、『足関節関節外側靭帯修復術、再建術-オープン vs 鏡視下-』、『重度外反母趾の治療戦略』、『拘縮のある重度扁平足に対する治療戦略』、『先天性内反区初期治療後の変形再発・遺残に対する治療』、『人工足関節置換術-日本での現状と課題-』、『変形性足関節症に対する骨切り術の実際』、『足の外科の教育を考える』の7題です。

パネルディスカッションは、来年に迫りました東京オリンピックも意識いたしまして、トップアスリートやリハビリに焦点を合わせた企画を立てました。『こだわりの足部リハビリテーション』、『トップアスリートに対する足の外科の治療戦略』、『ピロン骨折治療の最前線』、『地域を支える足の外科医の活動』の4題を組ませていただきました。高度な医療とともに多様化が求められる時代です。それぞれの分野でアクティブに御活躍の若手の先生、治療における第1人者の先生方に演者をお願いしてあります。

海外からの演題もいただき、English session を設けました。

今回、新しい取り組みとして、『地方別の研修医』のセッションを試みます。研修医のセッションは多くの学会で、すでにおこなわれていますが、本学術集会では地域別に選別された若手の医師、あるいは学生が演者です。研修医の方々が、足の外科に興味を持っていただく、きっかけの一助になれば幸いです。

一方、ランチョンセミナーは、9つ、モーニングセミナーとイブニングセミナーをそれぞれ1つずつ企画いたしました。さらに、ハンズオンも5つ企画いたしました。どれも『匠の知識と技』が凝縮されているホットなセミナーとハンズオンです。

これからは、演者の皆様が主役です。どうぞ、日頃の研究成果を御発表いただき、本学術集会を通してフィードバックされ、研究の発展、よりよい医療の実現に少しでもお役立ていただければ幸いです。

この時期の札幌(北海道)は、まさにベストシーズンです。雄大な自然と豊富な食材、また、少し足を延ばせば今季最初の紅葉も見られることでしょう。学術集会とともに北海道を大いに満喫していただきたいと思います。皆様の御参加を心からお待ち申し上げます。

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