会長挨拶

ご挨拶

 この度、第69回日本農村医学会学術総会をWEB開催させていただくことになりました。本来でしたら令和2年10月15日(木)、16日(金)の両日、名古屋国際会議場にて開催する予定であり、愛知県において本学術総会開催の機会を得たことを大変光栄に感じておりました。

非常事態宣言に伴う自粛によって5月の中頃過ぎには感染者も減少し、非常事態宣言も解除されましたが、解除後は再び東京を中心に徐々に感染者が急速に増大している状況です。予定通りに名古屋国際会議場にて開催できることを目指し検討を重ねてまいりましたが、現状では10月の感染状況が予測つかないと判断しました。コロナウィルス禍の推移が予想できない中、感染対策の重要性はますます大きくなり、多くの人が集まることを避けるため会場使用の制限、県をまたいでの移動の問題など、学会の開催が無事に実現できるかとの不安が解消できません。現地開催もぎりぎりまで検討いたしましたが、諸般の事情を勘案するに苦渋の選択ではありますが、学会の延期・中止を回避するためにはWEB開催しか方法がないとの結論に到りました。昨今、第2波の感染拡大を疑わせるような感染の拡大が報告され、多くの方に実際に参加していただくことは不可能に近いと思われます。実際に名古屋後に来ていただけないのは非常に残念ですが、無事に開催ができることに感謝しております。

会場でのご参加、ご発表を予定された皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、学術集会としてかつて経験したことのない事態であることをご理解いただき、WEB開催へのご支援とご協力をお願い申し上げます。予定していたような大会運営には及びませんが、次年度につながる大会としたいと考えております。多くの先生方、医療関係者の参加を期待しております。

また、本邦においては4月に東京を中心とした大都市に非常事態宣言が出される事態となりました。本学会の演題締め切り前の5月の連休は、正に非常事態宣言の中で新たな感染者をいかに封じ込めて地域の医療崩壊を防ぐかの天王山ともいえる時期にあたりました。例年には及ばないものの、コロナ対応で忙しい中、全国より多くの演題をいただき大変に感謝をいたしております。

既にいくつかの学会がWEB開催となっており、いろいろな技術の提案がなされてきているようですが、経験がないことでもあり手探りの準備となります。他の学会の運営を参考にしながら、オンラインによるセミナーなど、できる限り情報を提供できるように努力をしてまいります。また、開催日のみではなく約一か月間の閲覧を可能とし、発表に対する質問もWEB上で可能としていきたいと考えております。一人でも多くの方の参加を期待しておりますのでよろしくご協力をお願いいたします。

これからの少子高齢化を見据えた未来への展望を持ち、地域医療の在り方を見直さなければならないという課題については全国共通であると確信しております。全国の厚生連病院が所在する地域の多くでは既に少子高齢化がある程度進んでいることと認識しておりますが、愛知県では今後10年ほどの間に高齢化が急速に進むことが予想され、全国でも最も急速に高齢化が進む地域と予想されております。そこで今学会のメインテーマは「未来の地域医療を求めて」とさせていただきました。

学術総会は例年どおりに特別講演、教育講演、メインシンポジウム、文化講演、共催セミナー、一般演題等で構成されております。

新型コロナウィルス感染拡大のため、様々な活動が制限される中、このWEB開催が日本農村医学会の理念を再確認するために少しでも貢献できることを心から願っております。

第69回 日本農村医学会学術総会
学会長 川口 鎮
(JA愛知厚生連 豊田厚生病院 病院長)