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この度、第64回日本循環器心身医学会を主催することになりました。
心臓病の患者さんの多くは命におびえ、心の悩みや苦しみを持ちながら生活の質(QOL)は著しく低下しています。最近は心臓病の患者さんの不安やうつが病気の発症や生命予後にさえ影響することが明らかにされつつあります。
日本循環心身医学会は循環器PSMの会が発展したものです。循環器PSM(Psychosomatic Medicine)の会は、昭和47年に日野原 重明先生(聖路加国際病院理事長・同名誉院長)、石川 中先生(故 東京大学心療内科教授)、鈴木 仁一先生(東北大学心療内科助教授)によって、循環器領域に心身医学(Psycholsomatic Medicine)を導入・普及させるために設立され、長年にわたり多くの成果を上げて参りました。平成15年、日本循環器心身医学会となりまして、今回、心臓疾患患者さんと家族の方々の心のケアを医師のみならず、関連領域の方々(看護師、保健師、心理士、音楽療法士、アロマセラピスト、アートセラピスト、栄養士、臨床工学技士、臨床検査技師、薬剤師、作業療法士、理学療法士、ソーシャルワーカー、医学情報担当者等)とチームを作り皆で考え実践していくことを目的とした学会として大きく生まれ変わりました。このように多くの職域の壁を越えて1つ目標に向かって新たな学際的領域を創造していくという観点から、本学会はわが国においては画期的なものであり、きわめて先駆的なものと確信しております。
今回のテーマは『こころのアート−みんなで拓く−』に致しました。
そして、本学会の生みの親である日野原重明先生へ特別講演をお願いし、更に循環器疾患における心身医学の先進国である米国からお2人の専門の先生をお招きしました。冠動脈疾患の心身医学がご専門のJames A. Blumenthal 先生(Department of Psychiatry and Behavioral Sciences,Duke Univ. Medical Center)、植込み型除細動器関連の心身医学がご専門のSamuel F. Sears先生(Department of Psychology, East Carolina University)からお話をいただきます。また、各専門領域の方々にご参加いただく患者さんから学ぶケースカンファレンス、心のケア関連の体験講座、最終日には「心臓病の患者さんとご家族の心のケア」をテーマにした市民広場を開催する予定でございます。各職種が融合し、学際的な学会として心臓病の患者さんの心のケアに係わる、学問的体系を確立し、実践可能とするシステムを構築していきたいと考えております。

平成19年4月吉日

第64回日本循環器心身医学会
会長 笠貫 宏
東京女子医科大学循環器内科 教授


日本循環器心身医学会の位置づけ

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