第60回日本老年医学会学術集会

会長挨拶

第60回日本老年医学会学術集会
会長:横出 正之
京都大学医学部附属病院 臨床研究総合センター早期臨床試験部 教授

 日本老年医学会は緒方知三郎会長のもと第1回総会が1959年(昭和34年)に開催され、その後毎年1回学術集会を開催してまいりました。このたび60年目の節目にあたる2018年6月に京都市で第60回学術集会を担当させていただくことになり、誠に光栄に存じております。
 わが国は、総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は27.3%とかつて経験したことのない超高齢社会を迎えましたが、今後75歳以上の後期高齢者のさらなる増加が予想されることから、高齢者が単なる長生きである「長命」ではなく、元気で生き生きとした「健康長寿」を目指すことこそ老の喫緊の課題となってきています。
 そのためには加齢に伴う認知症やフレイルなどの追究解明に加え、高齢者特有の身体ならびに精神機能に配慮しながら医療、介護、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が求められています。さらに、polypharmacyへの対応、多職種チームによる医療介護連携、人生の最終段階における医療ならびに介護のあり方、さらには病院から在宅医療へつなぐ退院支援など、老年医学に与えられた指命はかつてなく大きくなってきています。
 今回の学術集会では、このような歴史的転期において、学会の60年の歩みを踏まえて新たな時代に入るという思いから、開催テーマを「豊かな高齢社会に向けた老年医学の新たな暦をめくる」とさせていただきました。このテーマのもと、健康な超高齢社会をめざすために医療・看護・介護がどうあるべきかにつき最新の成果報告と活発な討論が行われますことを願っております。