会長挨拶

第36回スパズム・シンポジウム
会長 鈴木 秀謙
(三重大学 脳神経外科)

このたび、第36回スパズム・シンポジウム会長としてその運営に当たらせていただくことになり、第45回日本脳卒中学会及び第49回日本脳卒中の外科学会と合同でSTROKE 2020として開催すべく準備をして参りました。新型コロナ肺炎蔓延という想定外の出来事により、開催形態が二転三転し、最終的に2020年8月24日(月)午前にプログラムの一部をライブ配信し、その他は約1ヶ月間のオンデマンド配信という形で開催させていただくことになりました。ご心配とご不便をお掛けしておりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

STROKE 2020は「脳卒中 力をひとつに、新型コロナへも」と主題をアップデートし、脳卒中を取り巻く諸問題の克服に向け幅広い職種・専門家の叡智を結集させた記憶に残る学術集会になるものと考えています。スパズム・シンポジウムでは脳卒中の中でも最も重篤なくも膜下出血後の遅発性脳虚血をターゲットとし、その克服に向け、薬物治療や外科的治療・脳血管内治療だけでなく、全身管理、モニタニング、バイオマーカーなどの様々な側面より最新の進歩と問題点、将来への展望をご発表いただきます。

近年、遅発性脳虚血の原因として脳血管攣縮を含む多様な病態が関与するという報告が増えていますが、その通りであれば病態や状況に応じて個別に治療を考慮する時期に来ているのかもしれません。また、大規模臨床研究では除外されたり埋れてしまうが、意味がある症例もあるはずで、そのような少数データこそ本会で討論すべきと考えています。そこで、皆様の独自の基礎的・臨床的アプローチに加え、grade Vやsylvian hematomaを伴う症例に対する治療戦略・治療成績、印象的な症例・示唆に富む症例などについてご発表いただきます。会場に集まり白熱した討論をおこなうという当初の目的は叶いませんが、Web開催になることでより多くの先生方に諸先生方のご発表を拝聴していただけるものと考えています。また演題内容に対する質疑の機会も確保する予定でおります。

くも膜下出血患者の治療成績を向上させるためには更なる観察と研究は欠かせません。本会が遅発性脳虚血の病態解明や新たな治療法の開発に向けたインスピレーションを得る機会になることを期待しています。多数の先生方のご参加を心よりお待ちしています。

令和2年6月