第83回 日本循環器学会学術集会

シンポジウム
レジストリーによる脳卒中と循環器疾患の診療実態

日本語

国内座長: 小川 久雄(国立循環器病研究センター)
飯原 弘二(九州大学大学院 医学研究院 脳神経外科)
現在、日本脳卒中学会と日本循環器学会および関連19学会は「脳卒中と循環器病克服5ヶ年計画」を作成し、脳卒中・循環器病対策基本法案の制定に向けて積極的に活動している。そのための手段の一つとして循環器疾患と脳卒中のレジストリーが重要になってくる。日本循環器学会では、The Japanese Registry of All Cardiac and Vascular Diseases(JROAD)として日本の循環器専門施設から全例登録を行い、症例数に関しては把握できている。日本脳卒中学会でも登録作業が開始となっている。このような状況の把握と問題点を心臓と脳の立場から討論することは重要である。日本の医療費の20%は脳卒中と循環器疾患を合わせたものが占めており、がんを上回り、最大である。また脳卒中と循環器疾患は動脈硬化が原因で起こるものが大部分であり、その発症機序も同様である。さらに心房細動が原因で起こる脳塞栓は重症化しやすく、増加傾向にある。また抗凝固療法を初めとした予防法も確立してきている。ただ、その確実な普及は未だ十分でない。本シンポジウムでは、全国的あるいは地域、さらに施設ごとの脳卒中と循環器疾患のレジストリーを紹介していただき、さらに脳卒中と循環器疾患の合併などについての成績など発表していただければ幸いである。本シンポジウムが今後の脳卒中と循環器疾患の詳細な登録に繋がり、現状把握ができ今後の医療対策に大きく役立つことが期待される。積極的な応募を期待したい。

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