第83回 日本循環器学会学術集会

シンポジウム4
重複障害を有する超高齢心疾患患者に対するリハビリテーションの工夫
~難渋重症例をどのように対応するか?~
座長: 渡辺 敏(聖マリアンナ医科大学病院)
高橋 哲也(順天堂大学)
 2030年、後期高齢者人口は約2200万人と予測され、その内の約130万人は心不全に罹患する「心不全パンデミック」の警鐘がなされている。また現時点においても、訪問リハビリテーションの対象患者は脳血管疾患を含む循環器障害が60%を超え、骨関節障害・神経筋障害・内部障害などの重複障害を抱えていることも指摘されている。
 TAVI(Transcatheter aortic valve implantation)などSHD(Structural heart disease)に対する、低侵襲治療の適応が超高齢者へと大きく広がっている。この新しい治療の恩恵を受ける超高齢心疾患患者は、血行動態の治療と並行した重複障害や日常生活機能の維持・改善と言う、リハビリテーションの本来持っている視点が非常に重要となっている。
 多職種・シームレス・医療・地域・介護・健康寿命の伸延など、超高齢心疾患疾患における共通する観点で、お互いの立場から情報発信をして共通理解する、チーム医療セッションの重要性は言うまでもない。特に運動機能改善と自立支援、重複障害に対する方策については、リハビリテーション関連学会から多くのメッセージを発信する必要がある。
 血行動態の治療と日常生活機能を両輪とした健康長寿が叶うよう、本セッションが血行動態再建にも自立支援にも有意義なものになることを期待している。

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