第22回日本心不全学会学術集会

会長挨拶

心不全医療のイノベーション

第22回日本心不全学会学術集会 会長 小室 一成

この度、第22回日本心不全学会学術集会を平成30年10月11日(木)から13日(土)まで東京の京王プラザホテルで開催させていただくこととなりました。

今回は「心不全医療のイノベーション」をテーマとしました。総人口が減少している中で今なお増加している心不全患者は、2030年には130万人に達すると言われています。この「心不全パンデミック」時代において、心不全医療にも既存の枠を超えたイノベーションが必要です。基礎研究と臨床の融合はもちろん、近年盛んにその重要性が強調されているハートチームにおいても、医療の質を高めるべくより進化した形が求められています。

本学会の特徴は、心不全医療に携わる基礎・臨床医学者だけでなく、様々な医療専門職の方が多く参加されることにあります。そのような学会だからこそ、「心不全医療のイノベーション」を実現するために職種の枠を超えた幅広い議論をしていただきたいと思います。

様々な医療専門職の方にとって有意義なものとなるよう、充実したプログラムを準備しています。特にテーマである「心不全医療のイノベーション」を実現できるよう、国内外の著名な研究者による最先端の基礎研究、臨床研究の発表ばかりでなく、若い基礎研究者と臨床医が直接議論できるようなセッションを設けました。また来るべき心不全パンデミックの時代を見据えた診療体制や遠隔診療、終末期医療、緩和ケアなどについても取り上げる予定です。そして何よりも、参加される方が単に聞くだけでなく自らも考え、意見を述べることができるような、参加型、双方向型の学術集会にしたいと考えています。是非多くの方に日頃の研究成果をご発表いただき、熱いディスカッションによって実り多い集会にしていただきたいと思います。

今回は第9回アジア太平洋心不全学会(筒井裕之会長)との合同開催となっています。会期中には同会場において第37回心臓移植研究会学術集会(小野稔会長)の開催も予定されております。多くの国から様々な医療専門職の集う、大変有意義な機会を提供できるものと確信しております。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第22回日本心不全学会学術集会
会長 小室 一成
東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授