会長挨拶

第47回日本肩関節学会
会長 末永 直樹
社会医療法人朋仁会 整形外科 北新病院
上肢人工関節・内視鏡センター センター長

この度、第47回日本肩関節学会を2020年10月9日(金)・10日(土)にホテルエミシア札幌および新さっぽろアークシティホテル(札幌市)にて開催させていただくこととなりました。

世界に先駆けて始まった日本肩関節学会も第47回を迎えることとなりました。少数の先人の先生で始まった本会も肩の運動機能研究会を併設研究会として設置してから、今や医師のみならず理学療法士、作業療法士、看護師の参加も増え2000人弱の参加者の学会規模となりつつあります。

これだけ大きくなった本学会を一民間病院で開催できますことは大変な名誉であり、関係者一同、鋭意準備を進めている所でございます。

私自身本学会に1988年に初めて参加させていただいてから約30年が過ぎました。初めて参加した頃の日本肩関節学会は一会場のみでの開催でしたが、主題での熱い討論と一般口演での質疑応答に驚愕し、聞き漏らさないよう会場からトイレ休憩にも抜け出せなかったこと、発表では明るくなって会場を見渡すと、マイクの前に大勢の先生が列をなして立っていたこと、また質問するために徹夜で関連の論文を読み返し真っ黒な抄録集を持っていったことを昨日のことのように思い出します。

第47回日本肩関節学会では“反省と革新 -世界へ発信する!! - ”をテーマとして、オリジナリティーのあるアイデア、研究を世界に発信するために従来と趣を変え、権威ある英文雑誌に投稿できるような調査手法の発表を期待して、主題を“10 年以上の長期成績”、“ 多施設研究”、“Randomized control study”、“Prospective study”、“ 新しい試み-基礎と臨床- ”、また治療の革新には反省が必須であるため“ 再手術例の原因からみた初回手術の工夫”としました。さらに“ 保存治療のエビデンス”を追加し、4月1日演題募集を開始させていただきました。北海道の気候などを勘案し、開催期日が通年より早いため演題募集の〆切を延長できない中、たくさんの演題登録を頂きました。国内から385演題、海外から45演題の登録がありました。代議員規則に基づき代議員の先生に5 段階の評価をいただく査読を行い、採択を決定いたしました。

当初、14名の著名な海外の先生を迎え、国際シンポジウムと共催セミナーを予定していました。大変楽しみにされていた先生が多いと思いますが、SARS-CoV-2の流行により海外からの来日は現時点で非常に厳しいため、苦渋の決断ですが企画していた国際シンポジウムは中止と決定し、誌上開催としていただきました。したがってランチョンセミナーは急遽協賛企業にお願いして日本人の先生方に講師をお引き受けいただき、10の共催セミナー及び7つのワークショップを企画しました。ワークショップの現地参加についてはN95マスク相当の感染予防でご参加していただけると幸いです。

また、学会1日目夜には長期成績と成績不良例から学ぶLong-term Outcome & Failed Case Conference (LOFC) の第7回カンファレンスを“ 複数回の手術を要した人工肩関節置換術の反省と検討” として併催します。初回の人工肩関節置換術がより上手くいくような適応や工夫が明らかになり、一人でも無用なリビジョンが減ることを祈念して企画いたしました。

学会開催方法としては、中止、延期、オンデマンド配信、Web 開催、ハイブリッド開催、誌面開催、バーチャル開催などが他の学会では検討されていますが、主題での熱い討論と一般口演での質疑応答をこれからの若い先生方に是非聞いてもらいたいので口演者は現地参加を基本としましたが、現地参加できない、希望しない先生もいるので苦肉の策でオンラインと現地開催のハイブリッド開催とすることといたしました。会場の入場人数は定員の1/4程度に制限し、入りきらない参加者のために別室にモニター及びタブレットを設置いたします。密を避けるためポスター発表は行わず、E-oral presentation として音声入りスライド動画を登録していただきオンデマンド配信と致します。

本学会では事前登録制度を導入し、事前登録13,000円/当日参加15,000円の参加費を予定していましたが、学術集会の開催が不透明であることから、一律、13,000円の参加費で申し込みして頂くこととしました。また、ランチョンセミナーは入場待ち時間の軽減、会場内混雑緩和のため座席指定制とし、受講料1,000円を徴収して座席とお弁当を用意することとし、定員になり次第、現地参加は締め切ることといたしました。複数のセミナーを閲覧できるよう主題、一般口演はライブ配信も行いますが、ランチョンセミナー、ワークショップはオンデマンド配信も行うことにしました。

初めての試みで種々のトラブルが生じる可能性がありますが、最大限の準備をして臨みたいと思っていますのでご容赦ください。

また会長コーナーを展示エリアに設けました。オリジナルのNew straight nail system、肩関節モビラーザー、人工肩関節置換手術用のレトラクター、外転枕、手術器具や2016 年からのメデイカ出版からの4冊の刊行本などを展示していますのでぜひご覧いただければと思います。また数に限りはありますが不織布マスク、除菌用アルコール、ジェル、除菌シートなど無料でお渡ししますので会期中足りなくなった時には気軽にお寄りいただければと思います。

全員懇親会もできず、予定していた多くの心からのおもてなしができそうにないことは残念な限りですが、10月の札幌は鮭の遡上に伴い生イクラやししゃもなどの海の幸や落葉きのこなどの山の幸、冬に向けて栄養を蓄えるエゾシカ等のジビエ料理など食の秋を楽しむことができます。また札幌中心部から車で30分から1時間程度の近郊には、朝里川温泉や定山渓温泉、支笏湖温泉などがあり、紅葉を見ながら巡ることも可能です。少し足を延ばせば、アウトドアのメッカ、ニセコがありハイキングや乗馬、パラグライダーやラフティングなども楽しめます。

学会開催場所である新札幌は新千歳空港から28分(JR)、札幌駅からは8分(JR)、札幌の中心である大通からは19分(地下鉄)、ススキノからは約25分(地下鉄)と、札幌市内のみならず道内観光地へもスムーズにアクセスできる場所です。是非ともご家族連れでご参加いただき、秋の北海道を満喫していただけることを祈っております。

多くの先生のご参加を心からお待ちしております。

2020年7月吉日

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