第74回日本臨床眼科学会 The 74th Annual Congress of Japan Clinical Ophthalmology

ご挨拶

第74回日本臨床眼科学会
学会長:杉山 和久
金沢大学医学系長(医学部長)・眼科教授

 第74回日本臨床眼科学会は、令和2年10月15日から18日の4日間、東京国際フォーラムとJPタワーホール&カンファレンスで開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の日本全国、世界中での拡大を鑑み、後日オンデマンドによるWeb開催も行うハイブリッド形式にて実施する方向で準備を進めておりました。しかしながら、最近の日本国内での感染状況が尋常でないことから、参加者、講演者、学会関係者の安全を第一に考え、後日オンデマンドによる配信によるWeb開催に決定いたしました。本学会は学会長を金沢大学眼科の杉山和久、副会長を石川県眼科医会会長の望月雄二先生、プログラム委員長を東邦大学大森病院眼科教授の堀裕一先生が務めます。

 当初は開催地に金沢も考えましたが、宿泊、交通の便を考えると、金沢から北陸新幹線でぐっと近くなった首都東京の開催を予定しておりました。今回はそれもかなわず残念です。ところで、この北陸新幹線のルートは驚くことに江戸時代の参勤交代で金沢から江戸へ行かれた前田の殿様の大名行列の道程とほぼ同じです。臨眼ポスターや学会ホームページは金沢から江戸へ向かう加賀百万石の大名行列(当時としては最大級の大名行列で約4,000名の大行列)をイメージして作りました。

 本学会のテーマは「サイエンスの3つの眼(目、眼、芽)」です。まず、「サイエンスの目」とは、サイエンスの目(科学的な視点)を持って日常の眼科診療をすること。そこに新たな発見、研究のseeds(種)が生まれます。次に、「サイエンスの眼」とは、エビデンスに基づいた学問としての眼科学の実践です。これによって全国津々浦々に標準レベル以上の眼科医療が提供されると思います。そして「サイエンスの芽」とは、研究の種から芽を出して大きく育てることは勿論ですが、それと同時に眼科学への情熱溢れる若い臨床医、研究者の芽を育てることです。エビデンスを作る姿勢の医療、臨床研究、基礎研究こそが将来の医療を支え、将来の日本の眼科を形作るものとなると考えています。本学会がサイエンスの3つの眼を育む学会になることを期待しております。

 さて、本学会の目玉として特別講演に、新潟大学眼科の福地健郎教授(緑内障)と金沢医科大学眼科の佐々木洋教授(白内障・紫外線など)にご講演をお願いしました。また、招待講演にはドイツ、ハイデルベルグのRuprecht-Karls-UniversityのJost Jonas教授(網膜・近視関連)、シンガポールの国立アイセンターのTin Aung教授(緑内障)です。また、国際シンポジウムとして、緑内障の病態、緑内障の治療、水疱性角膜症の最新治療、網脈絡膜微小循環研究の進歩の4つのシンポジウムを会長枠で企画しました。プログラム委員会からの指定シンポジウム、病院運営プログラム、視能訓練士プログラム、ナーシングプログラムを合わせてトータル24のシンポジウムがございます。加えて一般講演、学術展示、インストラクションコース、共催セミナーなど、例年通りの盛りだくさん内容となりました。これらをWebで視聴して、楽しい勉強になる学会にしたいと思います。

Web開催の利点は、配信期間中はいつでも、どこでも何回でも視聴できることです。Withコロナ時代の新しい学会を思う存分に堪能していただければ幸いです。