会長挨拶

第62回日本脈管学会総会の開催にあたりまして

第62回日本脈管学会総会会長
東 信良
旭川医科大学 外科学講座血管外科学分野

第62回日本脈管学会総会会長 東 信良

この度、第62回日本脈管学会総会の会長を担当することになりました、旭川医科大学外科学講座血管外科学分野の東信良でございます。

歴史ある日本脈管学会の中で、北海道で開催される総会は2010年以来となり、この任を授けてくださいました重松宏前々理事長、宮田哲郎前理事長はじめ多くの会員の皆様に深く感謝申し上げます。

新型コロナ禍の真っ只中にあり、まだ1年後が見通せない状況でございますが、第61回総会をオンライン学会として成功させた下川宏明前会長のお知恵やノウハウをお借りし、準備を進めております。

本総会のテーマは、”Missions for Future Angiology”とさせていただきました。このテーマを決めたのはまだこのようなパンデミックが起こるとは露程も思っておらず皆が国内外を飛び回っていた2年前でございます。グローバル化・情報化が進み、また、一方で人生100年時代という言葉が当たり前のようになって、脈管学を研究・教育・診療する我々がどのようにそれらの変化に対峙してゆくかという意味を込めたつもりでおりました。パンデミックにより、人々の生活は激変し、多様化と分断が加速して進んでいるようにも見える中、まさに今、脈管学を推し進める研究や教育・診療の在り方がどう変わるべきなのか、脈管学会の本質である異分野の交流をどう維持してゆくのかを問うことが本総会のMissionであるようにも思います。

勿論、従来のようなface to faceでアイデアを交換する交流であったり、本来の学会の役割である研究成果を披露し、批評を受ける場、ディスカッションが成される場であることを実践できるような状況になればそれは大変嬉しいことでありますが、一部あるいは全部をバーチャルにせざるを得ない場合であったとしても、基礎研究と臨床医学がリンクするようなプログラムを組めるよう努力してゆきたいと考えております。

一方、このパンデミックの期間に得たバーチャル学会の良い点も取り入れ、会議をできるだけwebで済まして学会に参加できる時間を増やしたり、教育セミナー等をオンデマンドで配信するなども取り入れることができればと考えております。

プログラム作成にあたりましては、旭川医科大学の循環器内科長谷部直幸教授、統合生命科学の川辺淳一教授、放射線科沖崎貴琢教授、心臓大血管外科の紙谷寛之教授、および、リンパ管学を担当する血管外科齊藤幸裕准教授とともに旭川医科大学の総力を挙げて企画してまいります。

多くの皆様に演者や質問者として参画いただけるよう、そして、統合学会ならではの魅力を存分に発揮できるよう、多くの皆様のご参画を心よりお待ち申し上げます。

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