第39回日本呼吸器外科学会学術集

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プログラム

特別企画

日本の呼吸器外科は何を目指すか:世代を超えた主張と討論(指定)

日本の呼吸器外科は世界的にも手術技術に優れ、安全性も高いと認識されています。
早期癌の低侵襲手術や進行癌の集学的治療にも対応するとともに、ロボット手術などの新規医療も導入されています。
世界の先端として、これから日本の呼吸器外科の目指すべき方向性は何か?20-30年先にはどのような診療が予想されるのか?
呼吸器外科医の地位向上や働き方は?診療と研究の両立は?など皆、それぞれのイメージがあると想像します。
本セッションでは異なる世代の先生方に様々な視点から日本の呼吸器外科が目指すべき道を自由に討論いただきたいと思います。

達人からの伝承(指定)

標準術式に熟達することは外科医の責務でありますが、日常臨床の中では、技術を修得しなければならない難易度の高い術式がいくつかあります。残念ながら頻繁に経験することができない術式がほとんどですので、実体験とともにエキスパートの技術を吸収する機会は重要です。「達人からの伝承」という特別セッションを設定し、各術式の達人をお選びしました。術式ごとの戦略や留意点を30-40分でじっくり供覧、解説いただきます。

セッション(予定)

  • 縮小手術の鉄則
  • Pancoast:解剖と手術の実際(後方、前方)
  • 悪性胸膜中皮腫:PDの適応と手技
  • 膿胸・感染症に対する外科治療
  • 区域切除後の局所再発に対する手術
  • 術前導入療法後の肺癌手術
  • 呼吸器外科医に必要な心臓血管外科的手技
  • Uniportal VATSの肺癌手術
  • 胸腔鏡手術における縦隔郭清
  • 難治性気胸
Academic Surgeonへの道(指定)

現代、科学はあらゆる領域で急速に発展しています。AI、ゲノム解析、ビッグデータ解析など、医学の根幹になる重要な領域が複数存在します。これらの内容は呼吸器外科とも深く関係し、今後はより密接に関わりあうことになります。「Academic Surgeonへの道」という特別セッションを設定しました。
呼吸器外科医としてこれら他領域の知っておくべき知識をそれぞれのエキスパートから30-40分で概説いただきます。

セッション(予定)

  • Virtual Reality
  • 呼吸器外科医に必要なゲノム生物学
  • 医学に必要なAIの知識
  • これからのビッグデータ解析

シンポジウム

早期肺癌の質的診断と術式決定(公募+一部指定)

高分化腺癌のような縮小手術で根治する症例が増加した一方で、完全切除後に早期に再発・転移をきたし、集学的治療が必要な症例も存在する。術式の選択をはじめ、治療前の悪性度評価が重要であり、CT所見、PET/CT、AIによる画像解析などが行われている。一方で早期癌であっても予後不良な症例に対する、周術期治療法や再発の危険因子なども研究されている。縮小手術の適応、腫瘍の悪性度評価、周術期治療の取り組みや構想など、各施設のご経験や先駆的な研究をご発表いただきたいと思います。

究極の呼吸器外科治療:技術・戦術・心(公募+一部指定)

局所進行肺癌や緊急に大規模な手術を要する場合など、診断、手術適応、手術手技など決して画一ではなくさまざまな議論が存在する。救命するという使命感と術中、術後のリスクに悩む場合も多い。今までに外科治療によってのみ救命が可能であった、最後の砦であったような手術を手がけられたり、参加されたご経験があるかと拝察する。そのような治療に至った診断、術式や工夫を共有させていただくとともに、心の持ち方などもお聞かせいただきたいと思います。

パネルディスカッション

肺移植におけるトランスレーショナルリサーチ(公募+一部指定)

本邦での肺移植実施件数は年々増加しており、移植後の5年生存率は70%台と海外と比較して良好な成績を維持している。世界に誇る技術や管理体制を有する一方で、脳死臓器提供率は欧米諸国よりも低率であり、これを補うための努力や工夫がなされている。移植後感染症や慢性拒絶、免疫抑制剤の長期使用による悪性腫瘍発生など、長期生存者なりの課題も存在する。肺移植における最新の情報と研究成果を共有させていただきつつ、予後改善への取組みについて議論いただきたいと思います。

間質性肺炎合併肺癌の周術期マネジメント(公募+一部指定)

間質性肺炎の経過観察中に肺癌が発生することは多くが経験されていると思う。また、根治術を施行し得ても術後に急性増悪を併発するなど、間質性肺炎と肺癌の合併は治療の制約や有害事象の発生の点で慎重な対処が望まれる。急性増悪を術前に予測する危険因子の同定や画像分析、あるいは周術期の薬物療法などさまざまな研究が行われている。
難しい課題であるが、治療選択、周術期管理など研究成果をご発表いただきます。

ロボット手術の均てん化と適応拡大(公募+一部指定)

胸腔鏡下手術が汎用されるとともに、ロボット支援下手術は呼吸器外科領域へ新たな可能性をもたらしている。ロボット支援下手術の定型化に向けてこれまでの胸腔鏡手術との相違点、長所と短所を明らかにし、特にどの局面や手技でロボット支援下手術が有用であるか、あるいは慎重を要するなど、手技の各論もご教授いただきたい。また、安全対策、適応拡大、教育法、適応拡大など本術式の均てん化に向けた議論を展開していただきたいと思います。

ワークショップ

肺癌周術期治療:最新の話題と今後の展開(公募+一部指定)

近年の薬物療法の目覚ましい発展は原発性肺癌の治療選択肢が増えるとともに、予後の改善をもたらした。新規薬剤は術前導入療法や術後補助療法など周術期治療にも導入され、多くの臨床試験が進行中である。術前治療の場合は切除された腫瘍の組織学的効果が生存率の代用となり得るか、などの議論があり、一方で、血液検体で術後再発を分子病理レベルで発見し、画像で発見されるよりも先に治療を行うことも研究されている。薬物やゲノム医療の発達により変貌しつつある肺癌の周術期治療の現状や今後の方向性に関し議論いただきます。

肺癌外科におけるゲノム医療(公募+一部指定)

肺癌は、EGFR遺伝子変異はじめ有効なキナーゼ阻害薬のあるドライバー遺伝子変異が毎年報告されており、最も遺伝子解析の有用性が高い腫瘍のひとつである。ゲノム解析に基づく予後因子としての重要性も数多く報告され、病期分類への利用も考えられる。今後、手術適応、術式の選択をゲノム解析情報をもとに判断する機会が増えていくものと考えられる。さらに周術期治療では、分子標的薬を含めた薬剤の選択、有害事象の予測など、ゲノム解析はその重要な判断材料となることが期待される。肺癌外科におけるゲノム医療の役割をご発表していただきます。

呼吸器外科領域におけるAI:現状と未来(公募+一部指定)

AIは画像診断、内視鏡診断、病理診断などに応用されつつある。画像診断で良悪性の判定、癌の組織型、リンパ節転移の有無、遺伝子変異の有無などが検体の採取をせずとも把握できる可能性がある。また画像診断と病理診断をともにAIで行い、その結果を統合すれば癌の特性を高いレベルで行うことが可能になろう。AIの研究成果や呼吸器外科領域への臨床応用の現状や将来計画に関しぜひご報告いただきたいと思います。

新型コロナウイルス感染下での呼吸器外科診療(公募+一部指定)

COVID-19の世界的流行は、さまざまな医療分野に影響を与えている。外科領域においても手術トリアージ、PCRによる無症候感染者のスクリーニング、院内感染対策など、各施設ではさまざまな対処法を蓄積されたと想像する。国民の多くがワクチンを接種した後は、感染状況も変化し診療手順の変更も考えられる。2020年のCOVID-19蔓延後に外科治療の施行状況がどのように変化したか、手術数、外来数、検査数などの平時との比較やウィズコロナ時代の手術・周術期管理などCOVID-19の影響と対策をご発表いただきます。

要望演題

女性外科医のキャリア形成(公募)

我が国の女性医師の割合や呼吸器外科を専門とされる割合も年々増加傾向にある。女性医師にとって結婚・出産・子育てなどのライフイベントと仕事との両立は職場、学会、国がそれぞれの立場で考えるべき大きな問題である。
本セッションでは、現在の問題点を明らかにしつつ、改善のためのフレックスタイム、タスクシフト、女性医師支援の工夫など各施設のさまざまな取り組みについて幅広くご発表いただきたいと思います。女性外科医が仕事を生涯にわたって継続し、種々の資格や職位も備わるために、「何が必要か」を討議、共有していただきます。

医工連携の成果(公募)

現場での要望が成果物となって臨床応用されることは医学の進歩に直結する。卓越した技術を修得することは外科医の責務であるが、一方で、医工連携によって創出されたものを用いることにより、「神の手」技術が均てん化したり、医療の安全性が増すことは外科医と社会にとって朗報である。本セッションでは現在、手掛けられている医工連携プロジェクトや成果をご披露いただき、今後の方向性に関しても発表いただきたいと思います。

会長講演

理事長報告

受賞講演

International session

NCD委員会報告

肺癌登録合同委員会報告

GTCS委員会報告

学術委員会報告

JACS-ESTS Joint Session 2022

第4回胸腔鏡安全技術セミナー

第28回呼吸器外科セミナー 等

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