第68回日本透析医学会学術集会・総会

会長挨拶

第68回日本透析医学会学術集会・総会
会長 友 雅司
大分大学医学部附属 臨床医工学センター 診療教授
友 雅司

第68回日本透析医学会学術集会・総会を2023年6月16日(金)から18日(日)にかけて神戸コンベンションセンターにて開催させていただくことになりました。
本学術集会では、例年、多くの透析医療に関わる専門職・研究者・企業の方々が一堂に集っていただき、熱意のこもった議論・意見の交換がなされております。また、透析医療・医学についての最新の情報・知識を収集できる場でもあります。
このような重要な学術集会の大会長の任を拝命することは、大変光栄であり、その責任の重さを実感するところであります。

2020年より新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、多くの会員の皆様、関係者の方々が、このコロナ禍においての診療・研究・教育においてご苦労をされていることと思います。衷心より、お見舞い申し上げるとともに、一刻も早い、このコロナ禍における閉塞した事態からの脱出、そして社会生活・社会機能の回復を願うばかりであります。

今回の学術集会・総会のテーマを「知行合一 技術の実装と知識の実践」とさせていただきました。この言葉は皆様もご存じのように「王 陽明」の哲学であり、「単なる見聞の知は真の知ではなく,行を通じてのみ真の知となる」ことを意味するとされています。
“透析医学”は、腎不全で苦しむ方々を救済・救命する画期的な治療である“透析療法”が端緒となり発展してきた学問であります。つまり、“透析療法という知識の実践”こそが「透析医学の始まり」であるとも考えられます。多くの先達の“技術の実装”と“知識の実践”により、透析医学は進歩してまいりました。私たち、透析医療、透析医学にかわる医療人、研究者は、今後も “透析医療のより一層の高み”を目指して“技術を実装”し、その裏付けのもとに“知識を実践”していかなければならないと考えます。数年後に「この技術に関する萌芽となる研究が第68回学術集会・総会で論じられていた」と語られるような、これからの透析医療、透析医学の進歩に関わる“知識”と“技術”の端緒となる学術集会・総会となることができれば、この上ない喜びであります。
2023年、神戸にて皆様と直にご対面させていただき、熱い議論ができればと思います。
皆様の奮っての演題の応募、ご参加を願う次第でございます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

令和4年6月吉日

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