ご挨拶

会長 波呂 浩孝

第24回日本腰痛学会
会長 波呂 浩孝
山梨大学大学院総合研究部整形外科学講座 教授

腰痛は厚生労働省の国民基礎調査によると本邦ではトップの有訴率であり、米国でも2位と高頻度の愁訴であります。90%の人類は、生涯一度は腰痛に悩むという報告があります。また、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎分離症は学生や青少年に好発し、教育や労働を支える実働に支障を来すことから、社会生活や経済に多大な影響を及ぼします。一方、高齢化が急速に進行する本邦では、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症や成人脊柱変形が高齢者の日常生活に大きく影響し、ひいては成人病の発症や健康寿命の短縮に直結しています。さらに、消化器や血管病変、泌尿器、婦人科、精神疾患でも腰痛を発症することが知られています。それでは、腰痛に対して的確な診断法や治療法がすでに確立されているかというと、まだまだ道半ばというのが現実です。これには、基礎研究を推進し真摯に病態や原因を解明し、これをトランスレーショナルに臨床応用して、新規検査法や診断法、治療法を確立することが急務といえます。そこで、基礎研究者や整形外科、リハビリテーション科、ペインクリニック科などの様々なバックグランドの医師が参加し、また、看護士やリハビリテーションに関わる業種が一堂に会し、集学的に腰痛を議論することが必要と考えます。本学会がその良い場所と環境を提供しうる場になることを切望します。

第24回本学会では、“腰痛を集学的に議論する”という大きなテーマを掲げ、伝統ある日本腰痛学会の運営を山梨大学整形外科学講座が甲府市で担当させていただくことは存外の喜びであります。多くの演題に多くの参加者が集まって、難解な腰痛に対して新たな進路を導ける学会にしたいと思います。本学会会員のみならず、腰痛に関心がある多くの臨床医、研究者、コメディカルのご支援とご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。また、9月上旬の甲府はまだまだ夏を感じていただける季節で、世界遺産である富士山や、八ヶ岳や小淵沢などの高原でドライブ、ゴルフ、散策を楽しんでいただけます。さらに、ブドウなどのフルーツや多くの甲州ワインを味わっていただけると存じます。開催が通常より2か月早めのために、演題募集期間は2016年3月~4月とさせていただきました。アカデミックな学会活動の後は、存分に山梨を楽しんでいただければ幸甚でございます。

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