第45回リウマチの外科研究会
HOME
ご挨拶
開催概要
演題募集
採択演題
プログラム
参加者へのご案内
単位について
座長・演者へのご案内
会社案内
リンク
【事 務 局】
国立病院機構九州医療センター
リウマチ・膠原病センター
〒810-8563
福岡市中央区地行浜1-8-1
TEL:092-852-0700
FAX:092-846-8485
【運営事務局】
株式会社コングレ九州支社内
〒810-0001
福岡市中央区天神1-9-17-11F
TEL:092-716-7116
FAX:092-716-7143
E-mail:rjs45@congre.co.jp
ご挨拶
第45回リウマチの外科研究会
会長 宮原 寿明(国立病院機構 九州医療センター 副院長)
 この度、第45回リウマチの外科研究会を平成28年8月26日(金)・27日(土)の2日間、福岡市のアクロス福岡で開催するにあたり、ご挨拶を申し上げます。

生物学的製剤を中心とする最近の薬物療法の進歩により、関節リウマチ(RA)患者のQOL向上のニーズはより一層高まっています。RA治療の目標は臨床的・構造的寛解とともに身体機能の維持によるQOLの向上を得る機能的寛解です。RAのタイトコントロールによって、関節破壊の軽症化、変形性関節症(OA)化、多関節障害から単~少数関節障害への変化、多関節手術の減少と単・少数関節手術での十分な機能回復が期待されます。今後はOA化した関節に対する手術の増加が見込まれ、より高いレベルのADL・QOL獲得が追求されることによって、健常者と同じ日常生活・仕事・趣味・スポーツまでもが可能となることが期待されます。更に、これまで専門性が要求され、積極的に行われることの少なかった手や足の外科の手術の増加も期待されます。

RA上肢の手術においては、人工肩関節置換術(TSA)を腱板機能が保たれている時期に実施することで良好な可動域が得られます。腱板の広範断裂例は成績が不良でしたが、最近わが国でもリバース型TSAの使用が可能となっています。人工肘関節置換術(TEA)は従来肘屈曲可動域改善が主目的でしたが、最近は除痛による機能改善や伸展可動域の改善も目的とされるようになりました。手指インプラントでは、MP関節の破壊・変形高度、高度の手指ADL障害の改善以外に、外観の矯正も重要です。

RA下肢の手術では、高度の関節破壊・変形による歩行困難のために手術を受ける患者は減少し、最近は軽度の障害であってもより高い身体活動性と歩行能力を求める患者が増えています。人工股関節置換術(THA)では、手術材料の進歩に加え、OAと変わらぬ手術手技で良好な術後長期成績が得られ、易脱臼性も克服されつつあります。その結果、健常者と変わらぬADL獲得はもちろん、スポーツ活動復帰も可能になっています。人工膝関節置換術(TKA)は滑膜炎が消失しOA化した骨質良好な膝を対象とすることが多くなっています。RA患者でも高齢化に伴い膝OAが増加し、ロコモ対策も必要となりました。RA足関節障害に対して以前は関節固定術が多用されていましたが、しゃがみこみ動作、坂道歩行や階段昇降が不便なため、近年は人工足関節置換術(TAA)による可動域獲得も重要視されています。RA下肢手術における最大の進歩は前足部変形矯正手術の増加です。近年のQOL向上のニーズの高まりから、下肢ADLに大きな支障となる前足部変形に対する治療の拡大が望まれています。手術術式も従来行われてきた切除関節形成術に代わって、よりよい機能回復を目指した関節温存手術が推奨されるようになりました。

これからのリウマチ関節外科に課せられた使命はADL・QOLの飛躍的向上に寄与する患者満足度の高い手術の実践であり、これまで確立されたRA手術療法を継承するとともに、時代のニーズに沿って、より発展させることが重要です。今回、本研究会のテーマを「次世代のリウマチ外科を目指して - 継承と発展」とさせていただきました。RA外科手術の最近の進歩、手術療法と薬物療法の接点、周術期合併症、感染症対策等、幅広い分野でご討論していただく場を設けるとともに、部位ごとに専門化しつつあり詳細な手術手技の習得がなかなか困難な各分野について、手術実践的手術手技セミナーを開催し、レベルアップを図るとともに、併せて若手リウマチ外科医の教育と育成を図りたいと考えております。

会場は福岡市の中心部、天神にあり、福岡空港、博多駅からの交通アクセスも非常によいアクロス福岡です。会期も金曜、土曜の2日間としておりますので、ゆっくりと博多の食をご堪能いただけると思います。残暑厳しい8月末日ですが、多数の先生方のご参加をお待ち申し上げております。
 
Copyright © The 45th Annual Meeting of the Society for Rheumatism and Joint Surgery All rights reserved.