第22回全国済生会糖尿病セミナーを、2015年8月22日(土)福岡市にて開催いたします。福岡での開催は、2006年以来9年ぶりとなります。会場は福岡市の中心部、当院にも程近いアクロス福岡です。
 本セミナーは、済生会病院・診療所で糖尿病診療に携わっている医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、臨床検査技師などがそれぞれの立場での経験や研究成果についてディスカッションや情報交換を行い、糖尿病診療レベル向上に寄与することを目的としております。糖尿病は多因子が関連する慢性疾患であるため、有効な治療を行うためには継続的なチーム医療が不可欠です。セミナーの開催にあたり、岡山済生会総合病院の中塔先生に基調講演を賜り、我々が目指すべきチーム医療のあり方についてご教授いただきます。
 近年、地域包括ケアシステムの構築と実現が重点課題として挙げられています。医療・介護・生活支援などを一体化する構想であり、地域がチームとなって行う診療ケアシステムです。そこで、今回のセミナーでは「済生会が担う糖尿病診療 -地域包括ケアシステムにおける役割-」をテーマに掲げ、ワークショップにおいて意見交換を行いたいと思います。それぞれの地域や病院の特性に応じた取り組みについてご紹介いただき、済生会のチーム医療について考えてみましょう。
 ランチョンセミナーでは、2つの話題を取り上げます。今後さらに高齢化が進み、高齢糖尿病患者の増加が予測されることから、超高齢社会における糖尿病治療についてご講演いただきます。また、インスリン・インクレチン療法など、進化し続ける最新の薬物療法に関するセミナーも企画しています。
 特別講演では、DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬の登場による糖尿病治療の変貌について詳しく解説していただきます。さらに、膵島移植など「再生医療」に関する最新の知見をご教示いただく予定です。今後の糖尿病治療を展望する良い機会となれば幸いです。
 セミナーの開催時期は、例年通り盛夏です。一般演題として各施設より多数のご発表をいただきますが、あつい情報を発信・収集され、夏の福岡を満喫してください。充実したセミナーになることを祈念しております。

第22回全国済生会糖尿病セミナー 世話人
  関口 直孝
済生会福岡総合病院 副院長