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第49回日本高血圧学会総会
会 長 三浦 伸一郎
福岡大学病院 病院長
福岡大学医学部 心臓・血管内科学講座 教授 |
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<テーマ>
高血圧学は、危機を超えて新時代の幕開けへ
― 生活習慣・予防・デジタルで切り拓く社会実装 ― |
このたび、第49回日本高血圧学会総会を、2027年11月12日(金)~14日(日)の3日間、福岡市の福岡国際会議場にて開催させていただくこととなりました。
福岡市は、古くから国内外の交流の要衝として発展してきた都市であり、現在もアジアとの交流をはじめ、多様な人材や情報が集まる活力ある街です。また、利便性の高い都市機能と豊かな自然環境が共存し、新しい価値やイノベーションが生まれる地域として注目されています。医療、デジタル技術、スタートアップ支援など新たな取り組みも進められており、「社会実装」をテーマとする本総会を開催する地として大変ふさわしい環境にあり、この福岡の地で多くの皆様をお迎えできますことを心より嬉しく思っております。
高血圧は、今なお日本人の約3人に1人が抱える最も重要な生活習慣病の一つです。脳卒中、心不全、冠動脈疾患、腎障害など、多くの循環器疾患の最大の危険因子でありながら、未診断や治療中断、コントロール不良の患者さんが数多く存在しています。高血圧の克服は、健康寿命の延伸と循環器病対策の根幹を担う重要な課題です。
一方、高血圧学は現在、大きな転換期を迎えています。新たな降圧薬の開発が減少し、治療成績向上が容易ではなくなったことから、「高血圧学の危機」と表現されることもあります。しかし、この危機は同時に新しい時代の始まりでもあります。生活習慣の改善、予防医学の推進、家庭血圧管理の普及、デジタルヘルスやAI技術の活用、さらには地域医療や行政との連携など、高血圧制御の可能性はこれまでになく広がっています。これからの高血圧学には、診察室だけでなく、地域社会全体へとその成果を広げる「社会実装」の視点が求められています。
本総会では、「高血圧学は、危機を超えて新時代の幕開けへ ― 生活習慣・予防・デジタルで切り拓く社会実装 ―」をテーマに掲げ、基礎研究から臨床、予防医学、公衆衛生、デジタルヘルス、医療政策まで幅広い領域を取り上げます。また、医療者、研究者のみならず、多様なステークホルダーが垣根を越えて集い、未来の高血圧医療と健康社会の実現について議論を深めたいと考えています。
科学が未来への道筋を示し、情熱がその未来を現実のものとする、そのような総会となることを願い、高血圧学の新時代を切り拓く新たな知見と連携の輪を、この福岡の地から全国へ発信してまいりたいと思います。
福岡の地で皆様にお会いできますことを、心より楽しみにしております。 |