会長挨拶

第69回日本甲状腺学会学術集会

会長 菅原 明

東北大学大学院医学系研究科 分子内分泌学分野 教授

第69回日本甲状腺学会学術集会を、2026年10月22日(木)~24日(土)に宮城県仙台市青葉区の仙台国際センター展示棟にて開催致します。本学会のテーマは「全身の要としての甲状腺を科学する」にさせて頂きました。ポスターは、晩秋の仙台の景色(定禅寺通・瑞鳳殿)を背景に伊達政宗公のシルエットが浮かび上がり、その周りに甲状腺をイメージした蝶が舞っている蒔絵調のデザインに致しました。

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、全身に存在する核内受容体に作用してその効果を発揮します。その変動により様々な臓器に影響が及ぼされることから、甲状腺は全身の要であると言っても過言ではありません。近年では甲状腺ホルモン受容体βの選択的アゴニストが肥満や糖尿病に伴う脂肪肝炎に有効であるという報告もなされていることから、今後、甲状腺と全身臓器との連関に関する基礎的・臨床的研究が進むことが大いに期待されます。本学会では甲状腺・全身連関の新知見に加え、甲状腺疾患の新規診断法や新規治療薬の開発・トランスレーショナルリサーチや基礎研究を進められている国内の若手医師・研究者の皆様の新知見を是非ご発表頂きたいと考えております。

10月末の仙台は大変過ごしやすい気候で、少し足をのばせば、松島、蔵王、平泉や、秋保温泉、作並温泉、鳴子温泉など、素晴らしい観光資源が数多くございます。是非、これらのスポットに学会の前後に訪れて頂き、東北の素晴らしさを満喫頂けますと幸いです。スタッフ一同で、皆様のご来仙を心よりお待ち致しております。