第64回日本視能矯正学会 The 64th Annual Meeting of the Japan Orthoptic Congress

挨拶

第64回日本視能矯正学会
学会長 森田 美沙子(香川大学医学部眼科学講座)

第64回日本視能矯正学会を香川県県民ホール(レクザムホール)で開催させていただくことになりました。縁あってこの伝統ある学会を香川大学で担当させていただけますことは、大変光栄に思います。
開催にあたり、公益社団法人日本視能訓練士協会関係者各位、会員の皆さま、ご後援を賜りました香川県眼科医会、香川県視能訓練士研究会、中四国視能訓練士会の皆さまには厚く御礼申し上げます。
本学会のテーマは「先人の教えとその先へ」です。近年、眼科医療・眼科学の進歩はめざましいものがあります。それは先人の教えを検証し、新しい知見を得て、発展を重ねてきた結果です。
近未来に視能訓練士に求められるであろう医療と知識を想像して、学会内容を考えました。

特別講演は、名古屋大学教授 西口康二先生に、網膜疾患におけるゲノム医療の最前線とその問題について、そしてそれらの問題を解決するための遺伝子治療領域の将来の展望についてご講演いただきます。

教育講演では、産業医科大学教授 近藤寛之先生に、小児の眼底疾患における病態生理がどのように画像検査や機能検査に表れるのか、また遺伝性疾患の治療の進歩についてお話しいただきます。病態を理解して診療に携わることは私たちの画像検査の精度を高めます。

シンポジウムⅠでは、「後天眼球運動障害に対する視能訓練 - 先人の教えとその先へ - 」をテーマとしました。現在の後天眼球運動障害について理解を深めた上で、後天眼球運動障害に対する視能訓練の原理と理論を、そして具体的な訓練の実際についてご講演いただきます。

シンポジウムⅡは、「視機能から考えるロービジョンケア」がテーマです。眼科検査結果から得られる情報をどのようにロービジョンケアに繋げるか、そして自覚的評価が困難な場合の症例に対するロービジョンケアのポイントについて、最後に生活をより快適にするためのロービジョンケアについて、ご講演いただきます。

本学会が、参加された皆様の心の琴線に触れるものとなりますよう、その先へ、未来に繋いでいける一翼を担うことを祈っております。

この度は、多くの一般演題をご応募いただきありがとうございました。当日は、波おだやかで風光明媚な瀬戸内海と多島美を楽しんでいただけますと幸いです。 また、オンライン視聴は大きな利便性があり、現地開催の後、オンデマンド配信を行う予定です。皆様にとって実りある学会となるように鋭意努力したいと考えております。
最後に、本学会の開催にあたりまして香川大学眼科学講座同門会の先生方、企業関係者の皆様のご支援とご協力を賜りましたことを心より御礼申し上げます。
是非とも多くの皆さまのご参加をお待ち申し上げております。