会長挨拶

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第47回日本脳神経外科コングレス総会 会長挨拶

遠藤英徳

第47回日本脳神経外科コングレス総会

会長 遠藤英徳

東北大学大学院医学系研究科神経外科学分野 教授

第47回日本脳神経外科コングレス総会を、2027年5月13日(木)から16日(日)までの4日間、ホテルメトロポリタン仙台を主会場として開催させていただく運びとなりました。

日本脳神経外科コングレスは、脳神経外科医の生涯教育と科学的研究を通じた脳神経外科学の発展により、国民の健康と福祉に貢献することを目的として1980年に創設されました。本学会の理念である “Ancora imparo” は、ルネサンス期の巨匠ミケランジェロが晩年に残した「私は今なお学んでいる」という言葉に由来し、学会の紋章にも掲げられています。現在では会員数9,000名を超え、日本脳神経外科学会とともに本邦の脳神経外科学および脳神経外科医療の発展に大きく寄与しています。日本脳神経外科学会が演題発表を中心とした学術集会であるのに対し、日本脳神経外科コングレスは生涯教育を重視した学会として発展してきました。プレナリーセッションを中心に、専門領域の垣根を越えて最新の知見を学び合う場として、毎年5,000名を超える脳神経外科医が全国から集います。

今回の総会テーマは「情緒と知の邂逅」といたしました。

現代医療は、科学技術の進歩とエビデンスの蓄積によって飛躍的な発展を遂げており、これらは「知」として日々議論されています。しかしその一方で、脳神経外科医療は、患者一人ひとりの人生や価値観に向き合いながら、時に極めて困難な意思決定を担う医療でもあります。どれほど高度な知識や技術が存在しても、それを解釈し、実践し、最終的な決断へと昇華させるのは、脳神経外科医自身の感性や倫理観、責任感であり、そこには「情緒」と呼ぶべき人間的な側面が存在します。AIが急速に進歩する時代だからこそ、人間にしか持ち得ない感性や想像力に改めて光を当て、脳神経外科医が実践する医療の本質を見つめ直す機会にしたいと考えています。

本総会のポスターには、脳をモチーフとしたピンク色の帽子を被った女性モデルを起用し、「情緒と知の邂逅」を表現しました。目を閉じたバージョンは自己の内面と静かに向き合う姿、すなわち「情緒」を象徴し、目を開いたバージョンは外界へ向けて自己を表現する姿、すなわち「知」を象徴しています。コングレスのプレナリーセッションは、生涯教育の観点から「知」に重点が置かれる傾向がありますが、本総会では演者の経験や価値観、葛藤や情熱といった「情緒」の側面にも触れていただきたいと考えています。初日には各種ハンズオンセミナー、専攻医セミナー、ビデオ教育セミナーを企画しております。さらに、東北大学解剖学教室(星陵キャンパス)で実施する手術手技研修(CST: Cadaver Surgical Training)を会場へライブ配信し、双方向性に議論を行う新たな教育プログラムも計画しています。

仙台での開催は、第14回総会(吉本高志会長)、第27回総会(冨永悌二会長)に続き、20年ぶり3回目となります。「杜の都」仙台は、古くから「学都仙台」として多くの学問・研究・人材育成の歴史を育んできました。脳神経外科医の生涯教育を理念とする本総会を開催する地として、これ以上ない舞台であると考えております。

会員の皆様にとって実り多い学びと交流の場となるよう、教室員一同、鋭意準備を進めております。学会のみならず、初夏の仙台の魅力も併せてお楽しみいただければ幸いです。多くの皆様のご来仙と現地でのご参加を心よりお待ち申し上げております。

第41回日本微小脳神経外科解剖研究会 会長挨拶

堀内哲吉

第41回日本微小脳神経外科解剖研究会

会長 堀内 哲吉

信州大学医学部 脳神経外科 教授

第41回日本微小脳神経外科解剖研究会を主催いたします、信州大学医学部脳神経外科の堀内哲吉です。

このたび、第47回日本脳神経外科コングレス総会において、本研究会との合同セッションを担当させていただく機会を賜りましたことを、大変光栄に存じます。

本合同セッションのテーマは、「微小解剖でひもとく手術手技 ― 卓越した技術を解剖学的に理解する ―」といたしました。

脳神経外科手術において、卓越した術者の手術手技は、しばしば「匠の技」と称されます。その無駄のない洗練された操作は、一見すると容易には習得できない技術のように映ります。

しかし、優れた手術手技を注意深く観察すると、一つひとつの操作には微小解剖の知識に裏付けられた明確な意図と合理性が存在します。どの解剖学的ランドマークを指標とし、どのように術野を展開するのか、どのような視点で神経や血管を温存するのか──卓越した手技は決して経験や感覚だけに依存するものではなく、深い解剖学的理解の上に成り立っています。

本合同セッションでは、日常診療で遭遇する機会の多い手術を取り上げ、熟練した術者が術中に何を見て、どの構造を認識し、どのような判断のもとで操作を行っているのかを、微小解剖の視点からひもときます。手術手技の背景にある解剖学的根拠を明らかにすることで、卓越した技術の本質を参加者の皆様と共有したいと考えています。若手脳神経外科医にとっては手術習得の道標となり、経験豊富な術者にとっても、自らの手技を改めて解剖学的視点から見つめ直す機会となることを期待しています。

本合同セッションが、微小解剖から手術手技をひもとき、卓越した技術の本質を考える場となり、脳神経外科手術の安全性と質の向上、さらには次世代への知識と技術の継承につながることを願っております。

日本脳神経外科コングレス会員の皆様にとって、日々の臨床に直結する実りあるセッションとなるよう準備を進めております。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。