当番世話人挨拶
第56回制癌剤適応研究会
当番世話人 堀口明彦
(藤田医科大学医学部消化器外科学講座)
当番世話人 堀口明彦
(藤田医科大学医学部消化器外科学講座)
さて、癌の集学的治療の中で従来使用してきた制癌剤は、投与法・投与経路・他の制癌剤との併用療法などにより、より高い治療効果を求めて研究されてきました。
一方、近年、遺伝子異常に合わせて治療法を選ぶ癌ゲノム医療は、飛躍的に開発され、ゲノムバイオマーカーをはじめ多くの臨床試験が行われています。また、免疫細胞の攻撃力を回復させる免疫チェックポイント阻害剤による、標的治療薬の開発も進み、Conversion Surgeryなどの症例も散見されています。将来、多くの癌治療に対して、遺伝子パネル検査に基づいた個別化治療が受けられる時代がくる一方、安全性、倫理的問題が重要な課題となってきます。
今回のテーマは”Open the Future”とさせていただきました。免疫チェックポイント阻害剤、新たなバイオマーカー、外科治療、放射線療法などの組み合わせによる治療成績から、未来に向けた癌治療の新展開について、企画をさせていただきました。
下呂温泉は日本三大名泉の一つであり、会場の水明館は1932年に開業した、下呂で最も由緒ある大型旅館です。熱い議論の合間に温泉に浸かっていただき、心と体を癒していただければと思います。
教室員一同、皆さまにご満足いただき、心に残る会となるように、精一杯尽力する所存でございます。全国より多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。