会長挨拶

第42回日本環境感染学会総会・学術集会

会長 松本 哲哉

国際医療福祉大学医学部感染症学講座 代表教授
国際医療福祉大学成田病院感染制御部 部長

松本 哲哉

この度、「第42回日本環境感染学会総会・学術集会」の会長を拝命いたしました国際医療福祉大学医学部の松本哲哉と申します。歴史と伝統のある本学会の会長を務めさせていただくことを、大変光栄に存じます。

副会長には国際医療福祉大学成田病院感染制御部の平松 玉江副看護部長、プログラム委員長には長崎大学大学院 臨床感染症学分野の泉川 公一教授にご就任いただき、現在、鋭意準備を進めております。会期は2027年7月1日〜3日、会場はパシフィコ横浜 ノース・展示ホールにおいて開催いたします。

今回の学術集会のテーマは「感染対策の基本は人、そしてその次は?」といたしました。やはり感染対策の中心にあるのは人であり、それは患者でもあり、医療従事者でもあると思います。患者を大切に思う心が、医療従事者が感染対策を行う動機になっていると思いますし、医療従事者の人としての行動が感染対策を適切に行う基本と考えます。

ただし時代が移り変わる中で、デジタルトランスフォーメーション(DX)が医療の質の向上にも貢献しています。また、医療におけるAIの活用も着実に幅が広がってきています。このような状況において、感染対策においてもDXやAIといった新たなツールをどのように生かせるかを考える時期にさしかかってきていると思います。

医療現場は現在、収支の悪化による経営危機や人材不足、超高齢化社会による高齢患者の増加、医薬品や医療物資の供給不足などさまざまな課題に直面しています。それでも多くの医療従事者の努力によって、高い医療のレベルは維持されているとは思いますが、今後、ますます厳しい状況に立たされることが予想されます。このように医療の基盤が揺らいでいる中で、感染対策の質をどうすれば保っていけるのか、あるいは向上できるのかということも考えていく必要がありそうです。

やや悲観的な口調になってしまいましたが、やはり学会は参加者がひとつの場所に集まって、お互いの表情を見ながら意見交換をしたり、旧交を温めたりできる貴重な機会だと思います。そこには多くの笑顔があります。また、他の施設で頑張っている人を見て、自分も頑張ろうと思えるきっかけも与えてくれると思います。そのような大切な機会を与えてくれる学会を主催する学会長の役割に感謝しながら、皆様の参加を心よりお待ち申し上げております。

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