ご挨拶

第65回公益社団法人 日本口腔外科学会総会・学術大会
大会長 朝比奈 泉
長崎大学生命医科学域 教授

朝比奈 泉

この度、第65回公益社団法人 日本口腔外科学会総会・学術大会を長崎大学大学院医歯薬学総合研究科顎口腔再生外科学分野で担当させて頂きます。この伝統ある本会を、長崎大学が初めて担当させて頂くことを大変光栄に感じております。

学会のテーマは「Serendipity −新たな発見との遭遇−」とさせて頂きました。「セレンディピティ」に良い日本語訳はないのですが、ウィキペディアによれば「何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。」とあります。つまり、われわれが常日頃考えている研究テーマや日常臨床における課題などに対し、そのテーマに直接関連した講演や発表でなくても、それを聴くことによって何らかのヒントを得て自らの課題のブレークスルーに繋がる、そんな幸運な偶然に出会える学会にしたいと思っています。

特別講演は、国立がんセンター理事長 中釜 斉先生をお招きし、がんゲノム医療を中心とした、これからのがん治療の展望をご講演頂く予定です。関連学会理事長講演として、日本内科学会 矢富 裕理事長をお招きしております。今回、長崎大が担当させて頂きますが、名古屋での開催となります。そこで西洋医学発祥の地、長崎らしさを出すために、長崎大学の誇る被爆災害医療と熱帯医学について、それぞれ現福島県立医大副学長 山下俊一先生と長崎大学熱帯医学研究所所長 平山謙二先生に教育講演をお願い致しました。また海外招聘講演は、スタンフォード大学の中内啓光先生に、異種動物の体内にヒト臓器を作成し移植するという、新たな再生医療の可能性についてお話し頂きます。また、脂肪由来間葉系幹細胞を用いた顎骨再建の臨床例を数多く経験されているオウル大学のGyörgy Sándor先生には顎顔面領域再生医療の実臨床を提示して頂きます。最後に、フロリダ大学のRui Fernandes先生には、頭頸部がんに対する卓越した手術手技をご紹介頂く予定です。その他、先生方のSerendipityとなるような多くのシンポジウムを企画する予定です。

長崎大学が担当しますが、会場は日本のヘソとも言える名古屋です。2020年、オリンピック・イヤーの11月数多くの皆様と名古屋国際会議場でお目にかかれるのを楽しみにしております。

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