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第109回日本病理学会総会
 
 
第109回日本病理学会総会
会長   小田 義直
    (九州大学大学院 医学研究院 形態機能病理学 教授)
 
お礼の言葉
 2020年7月1日よりWeb形式で開催いたしました第109回日本病理学会総会を、7月31日をもって会期を無事に終了することができました。新型コロナウイルスの感染拡大により、急遽福岡での現地開催を断念しWeb開催に舵を切ったわけですが、、日本病理学会と、会員の皆さまにとって一番良い在り方を模索することは決して容易ではございませんでした。昨今では十分な準備期間をとってWeb開催へと移行してゆく学会が多くなり技術的にも様々な工夫ができるようになり、それらの学会に比較すると、参加いただきました皆様にとりましては、至らぬ点が多々あったことと思います。特に双方向性でのDiscussion機能がうまく設定できなかったことで多くの方々に不完全燃焼の感を抱かせてしまったかと危惧しております。しかしながら、このような困難な社会的状況の中にも関わらず多くの方々に参加いただき、さらには温かいご支援とご協力、ご理解をいただき、大変質の高い学術講演会を開催できたのではないかと自負しております。発表者の方々には短い時間でのWeb用データ提出をお願いし、一方ならぬご負担をお掛けいたしましたが、発表辞退される方も予想より少なく、提出されましたデータを拝見させていただき、その内容の充実度と完成度の高さに敬意を評しますとともに改めて御礼申し上げます。Web開催の特徴にもなりますが、私自身にとりましても多くの演題に対して時間をかけて聴講することができ、内容をじっくり勉強する良い機会をいただきました。

 コロナ以前の本来の状態であれば、会場で多くの参加者の皆様の熱気を感じ、意見交換や議論に耳を傾けることが出来たはずですが、図らずも今回それは適いませんでした。しかしながら、連日大変多くの方に講演ならびに発表データをご覧いただくことでご参加いただきました。1ヶ月間の参加登録者数3,179名、総ログイン回数30,796回、総ページ閲覧回数277,881回 という参加状況を鑑みますと、このような困難な時期にあっても日本病理学会が掲げてきた「病理学に関する学理及びその応用についての研究の振興とその普及を図る」という伝統に則ってアカデミズムの炎を灯しつづけようという皆さまの熱意が伝わり、日本病理学会の将来に明るい展望が見えるような気がいたします。さらに日本病理学会の学術活動を社会に発信することができたことを誇りに思っており、改めて皆様に厚く御礼申し上げます。

 コロナ後の世界において社会情勢はもとより、様々な学術集会のあり方も変わってくることが大いに予想され、今回のWeb総会が日本病理学会にとりましても今後の学術集会の試金石となり、その可能性を体感するまたとない機会でもあったと思います。今後の病理学会総会に当たりましては、今回のWeb学会の良い点、悪い点を取捨選択いただき、運営に生かしていただけましたら主催者としては幸いに存じます。

 最後に、まだまだ未完成な状態でのWeb開催であったことを重ねてご容赦いただきたく存じます。しかしながら、その開催機会を与えてくださり、理解し、ご協力いただき、一緒に参加してくださった皆様、日本病理学会理事会の皆様、協賛企業の皆様、ならびに2年以上の長い時間をかけて準備し、最後の困難な状況の中でも全力で学会構築・運営に当たっていただきました教室員と同門一同の皆様に改めて深く感謝申し上げます。

2020年7月31日
開催挨拶
 今回の第109回日本病理学会総会は新型コロナウイルス感染拡大のために、やむなくweb総会の形式を取らせていただくことになりました。7月1日から31日までの1ヶ月間、オンライン形式で皆様に視聴いただくことになります。本来でしたら本総会を2020年4月16日(木)~18日(土)の3日間、福岡市において開催させていただくことにしておりました。福岡の地で九州大学がお世話させていただくのは2003年の恒吉正澄 九州大学教授以来17年ぶりということで、教室員一同周到に準備を進め皆様には3日間の様々な学会企画と食を含めた福岡そのものを楽しんでいただく予定でしたが、致し方なく思っております。

 Web総会という今まで前例のない形式ですが日本病理学会が掲げてきた「病理学に関する学理及びその応用についての研究の振興とその普及を図る」という大前提のもとに、その学術活動を社会に発信するためにも必要なことと考えております。その大前提をふまえた上で、ゲノム医療やAIの医療への応用が現実のものとなりつつある時代の流れに病理学会会員が対応できるような内容のプログラムを編成しております。今回の「次世代病理学―叡智の統合と世界への発信」というテーマのもとに会員、特に若手による時代の最先端の研究内容を取りあげ、さらに病理学会会員の研究内容を世界へ発信していくこと目指すこととさせていただきました。

 具体的には(1)会員の学術研究活動発表・意見交換を行うことによる若手研究者・病理医の育成、(2) 今後の日本の病理学の指導者的な立場になることが期待される中堅クラスによる蓄積された完成度の高い研究成果の発表、 (3) 新たな診断技術やコンパニオン病理診断を織り込んだ病理診断・専門医に関連する講習会による病理診断医育成、(4)基礎病理学的研究と診断病理学的知見を融合させた研究の推進によるリサーチマインドを有する次世代病理医の育成、 (5)将来の日本病理学会を担うであろう 病理学に興味をもつ学部学生の参加の推奨、これらが円滑に行えるようにプログラムを組ませていただきました。宿題報告、シンポジウム、ワークショップにおいては、内容の重複を避け診断病理学的内容と基礎的病理研究の内容のバランスのとれた企画を行っております。

 今回の宿題報告は、加藤光保教授(筑波大学)、西川祐司教授(旭川医科大学)、斎藤一郎教授(鶴見大学)が担当され、それぞれ今まで展開されてきた研究の集大成を報告されます。 さらに九州大学による久山町研究に基づいた「病理解剖とコホート研究」、プレシジョン・メディシン実践のための「ゲノム医療」、および「AIと病理」に関する特別シンポジウムが各1、ドイツPathology Research and Practice誌 Chief EditorであるDr. Roessnerの招待講演1題、アジア軟部腫瘍シンポジウムが企画されており、基礎研究及に関して充実を図っております。 当初はアジア・オセアニアを対象としたさらなる国際化推進のため様々な海外の学会との交流事業や海外演者による招待講演も企画しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大のため全てキャンセルとさせていただきました。

 コロナ後の世界は学術集会のあり方も変わってくる可能性があり、今回のweb総会が日本病理学会にとりましても今後の学術集会の試金石となることも予想されます。初めての試みですので何かと至らぬ点があるかもしれませんが、未曾有の事態の中での初のweb総会開催ということでご容赦いただきまして、多くの先生方の積極的な参加登録をお待ち申し上げます。
 
 
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