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がん研究会有明病院 総合腫瘍科

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Patient advocate program

日時・会場 参加費
Patient advocate program 1 2月22日 (金) 17:15-18:45 第2会場 1,000円
Patient advocate program 2 2月23日 (土) 12:25-13:25 第1会場

※受付にて、参加費と引換にネームカードをお渡しいたします。
ネームカードをご着用の上、ご入場ください。

JSTAR Patient Advocate Program (PAP)のご紹介

川井 章

日本サルコーマ治療研究学会(JSTAR)は、肉腫に関わるすべての関係者が、それぞれの立場、それぞれの視点を生かして、肉腫のより良い診療・研究の実現に向けて力を合わせてゆくことを学会の大切な骨子としています。そこでは、医師をはじめとする医療者のみでなく、患者さん、ご家族、その支援者の方々(Patient Advocates)も、学会の重要な一員として、学び、議論し、肉腫の診療と研究を前進させてゆく大切な役割を担っています。しかしながら、実際の学術集会においては、さまざまな規制あるいは状況によって、これらの方々が、医療者と同じ講演を聴講することは時に難しい場面に直面します。今回のJSTARでは、これら重要なメンバーの方々が立場の垣根を越えて学び交流できる場として、Patient Advocate Program (PAP)を下記のごとく企画いたしました。

初日の夕方のPAP-1では、国立がんセンター名誉総長・現日本対がん協会会長で、自らもがん経験者・サバイバーの垣添忠生先生に「人はがんとどう向き合うか?」と題して御講演をいただきます。また、二日目お昼のPAP-2では、がん研有明病院腫瘍内科医師の仲野兼司先生に「肉腫(サルコーマ)の治療について知ろう」と題したお話を、そして「もう一度Jリーグのピッチに立つ」という夢に向けて走り続けておられる大宮アルディージャの塚本泰史選手にも御講演いただく予定です。

長年、多くのがん患者さんと向き合い、日本のがん対策の陣頭指揮をとってこられた垣添先生は、最近では、グリーフケアやがんサバイバー支援のための取り組みも精力的に行っておられます。また、若手腫瘍内科医の仲野先生からは、豊富な知識と臨床経験にもとづいた肉腫に対する薬物治療の最新のお話をお聞きすることができるものと思います。さらに、現役Jリーガーとして活躍中に右膝を骨肉腫に侵され、サッカー選手として無念の退場を余儀なくされた塚本選手からは、「諦めない」という言葉を胸にチャレンジし続けた日々の貴重なお話が伺えるのではないかと思います。

いずれのお話も、肉腫、がん、そしてそれらを超えて生きるということに関して、私たちに大切な“何か”を伝えてくれるものと期待しています。ぜひ、奮ってご参加いただければ幸いです。

Patient advocate program 1 2月22日(金)17:15-18:45 第2会場

座長 川井  章 (国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)

演者 垣添 忠生 (公益財団法人日本対がん協会)

垣添忠生
人はがんとどう向き合うか?

公益財団法人日本対がん協会 垣添忠生

私は国立がんセンターに臨床医として長く勤務すると共に、基礎研究者としても特に膀胱がん・前立腺がんの発がん機構に関する研究を行ってきました。現在は公益財団法人日本対がん協会会長としてがん対策に尽力しています。また自分自身、がん患者・がん患者遺族としての経験があり、がんの研究者、がん患者、そして患者家族・遺族としての3つの面から、がんとどう向き合って来たかを話したいと思います。

内容は、1)がんとはどういう病気か:がんの原因、頻度、対策について、 2)人の多様性:がんもそれぞれ・対応の仕方もそれぞれ、 3)妻の場合、私の場合:妻の看取りと人生観について、4)ヒトは1027, 10-35メートルの世界に漂う儚い存在である、 5)がんサバイバーを支援しよう:がんサバイバー・クラブ、支援ウオークについて、です。

Patient advocate program 2 2月23日(土)12:25-13:25 第1会場

座長 阿江 啓介 (公益財団法人がん研究会有明病院 整形外科 リハビリテーション科)

佐瀬 一洋 (順天堂大学大学院医学研究科 臨床薬理学)

演者 塚本 泰史 (大宮アルディージャ)

塚本  泰史

大宮アルディージャ クラブアンバサダー
塚本 泰史

1985年7月4日生まれ(33歳)
埼玉県川口市で生まれ。
小学生のころは地元のサッカー少年団 戸塚フットボールクラブジュニア、中学時代は柏レイソルJr.ユースでプレー。
浦和東高校-駒澤大学を経て2008年よりアルディージャに加入。
2009年にはリーグ戦21試合に出場し2得点を挙げチームの中心選手に成長。
しかし2010年、年初めのメディカルチェックにて病気(骨肉腫)が発覚。同年3月に人工関節を移植する手術が行われ、その後も抗がん治療を行い完治。現在もリハビリを継続し、2012年には東京マラソン完走、2013年には富士山登頂、2014年には大宮-仙台間を3日間かけて自転車(約350km)で走破、2015年にはトライアスロンに挑戦し完走、2016年には大宮-佐賀までの1,200kmを自転車での走破を果たす。
2018年には浦和レッズとのOBダービーマッチで、約9年ぶりにNACK5スタジアム大宮のピッチに立つ。今も「もう一度Jリーグのピッチに立つ」という夢に向けて走り続けている。

演者 仲野 兼司 (公益財団法人がん研究会有明病院 総合腫瘍科)

仲野 兼司
肉腫(サルコーマ)の治療について知ろう
~手術、放射線治療、抗がん剤、緩和ケア~

公益財団法人がん研究会有明病院 総合腫瘍科 仲野 兼司

肉腫(サルコーマ)の治療においては、従来より外科手術が中心的な役割を果たしていますが、近年、放射線治療の発達や、新たな抗がん剤の登場に伴い、治療手段が増えるとともに、肉腫(サルコーマ)への治療はどんどん複雑になってきています。また、症状を和らげ、患者さんの生活の質を改善することを目的とした緩和ケアについても、その守備範囲が広がるとともに、治療と並行して行われる「早期からの緩和ケア」が重要となってきています。

今回の講演では、現在肉腫(サルコーマ)に行われている治療について、それぞれの役割と内容を整理して理解いただけるように説明していきたいと思います。

第2回日本サルコーマ治療研究学会学術集会