第47回日本リウマチの外科学会2018年8月31日(金)〜9月1日(土)

ご挨拶

 第47回日本リウマチの外科学会を2018年8月31日、9月1日の2日間にわたり、パシフィコ横浜アネックスホールで開催いたします。約2年前に伝統ある本学会の会長に御推薦いただいた際はまさに青天霹靂でございましたが、2009年に横浜市立大学 齋藤知行教授が会長を務めた第38回以来9年ぶりの開催をさせていただくことを大変光栄に存じます。

 日本ではこの約15年間に関節リウマチ治療は劇的な変化を遂げ、新たな診断法や治療法、様々なガイドライン等が導入され、診断と治療体系が標準化されつつあります。また各種の抗リウマチ薬や生物学的製剤の導入による薬物治療の変化により、寛解が治療目標となる時代となりました。一方でリウマチの関節病変に対する基礎療法、外科療法やリハビリテーションの分野は現在の医療の中で少し置き去りにされている感もあります。特に欧米では関節リウマチの治療から外科治療が抜け落ちている感すらありますが、薬物治療が大きな変化を遂げた現在でも手術が必要な例も多く存在しています。本邦では我々整形外科医が手腕を振るうリウマチの外科領域でも患者背景の変化や関節病変自体の変化に対応すべく既存の標準的な手術法の見直しや種々の新たな手術療法が導入されています。リウマチの外科領域における欧米からの情報が少なくなってきている今、各種外科治療のエビデンスの再構築や日本と欧米との差異の確認など、本学会が中心となり取り組むべき課題は山積していると考えます。このような観点から今後の世界のリウマチの外科治療を大志と誇りを持ってリードしていく意味を込め、今回の学会テーマを「気宇壮大 -Surgeons’ Pride for Rheumatology-」といたしました。

 本学会は私が医師になり初めて学会発表をさせていただいた学会でもあります。その後本学会に携わってこられた諸先生方に育てていただき心から感謝しています。会長の役目をしっかりと務めさせていただく所存でございますが、次世代を担う若手リウマチ外科医を積極的に育成するための後押しをするという意味からも若い先生方とともに先達の諸先生方の積極的な参加をお願いしたいと考えています。

 2018年の本学会が実りある学術集会になるよう、そしてリウマチ外科医にとって新しい方向性が感じられるように皆様のご協力をお願いしたいと思います。是非ご協力をよろしくお願いいたします。

第47回日本リウマチの外科学会
会長 持田 勇一