STROKE2027

会長挨拶

第52回日本脳卒中学会学術集会 ご挨拶

第52回日本脳卒中学会学術集会

会長 平野 照之

(杏林大学医学部 脳卒中医学・脳神経内科学)

このたび、長い歴史と伝統を有する第52回日本脳卒中学会学術集会の会長を拝命いたしました。教室員一同、この重責を担わせていただくことを大変光栄に存じております。

近年、脳卒中医療は目覚ましい進歩を遂げています。Dual pathway inhibitionの有効性の確立、海外におけるtenecteplaseの本格的使用、さらには血行再建後のno-reflow現象に対する新たな治療戦略の提案など、診療パラダイムは大きな転換期を迎えています。これらの進展は、国境を越えた基礎・臨床研究や国際共同研究の成果であり、脳卒中医療がグローバルかつダイナミックに発展していることを示しています。

一方で、超高齢社会の進展、医療資源の制約、地域格差といった課題は、日本が世界に先駆けて直面している問題です。日本で培われてきた経験を国際社会と共有し、世界の脳卒中医療の発展に貢献することは、私たちに課された重要な使命です。

本学術集会のテーマは「シン・脳卒中医療:未来への提言」です。この「シン」には、新たな知の創出を意味する「新」、真に患者に向き合う姿勢としての「真」、専門職としての揺るぎない「信」、次世代医療の中核を担う「芯」、そして脳と心臓の連携を重視する医療、さらには患者を想う「心」という、多層的な意味を込めました。

内科・外科、そして臓器や専門領域の垣根を越えた議論と国際的視点を通じ、実臨床に直結する知見と未来への指針を共有できる場となることを期待しております。

第56回日本脳卒中の外科学会学術集会 ご挨拶

第56回日本脳卒中の外科学会学術集会

会長 藤村 幹

(北海道大学大学院 医学研究院 脳神経外科学教室)

第56回日本脳卒中の外科学会学術集会の開催にあたり、大会長としてご挨拶申し上げます。この度、歴史と伝統のある本会を担当させていただきますことを北海道大学脳神経外科の教室員一同大変光栄に存じます。

日本脳卒中の外科学会は、昭和47年に鈴木二郎先生の主催による「日本脳卒中の外科研究会」として産声を上げました 。以来、顕微鏡下手術(マイクロサージャリー)の導入、その後の脳血管内治療や定位放射線治療の普及、さらには脳卒中・循環器病対策基本法の成立に伴う多職種連携の深化を経て、脳卒中外科は飛躍的な発展を遂げてまいりました 。今日も、脳卒中外科は、日本の脳神経外科医のアイデンティティを支える重要な一領域を占めています 。

学会発足から半世紀、技術認定制度が定着し一つの成熟期を迎えましたが、脳卒中後慢性期の機能回復、もやもや病をはじめとする我が国特有の脳血管疾患の病態解明など未解決の課題も少なくありません 。本会では、細胞移植療法や人工知能(AI)の活用といった先進的なテーマにも焦点をあて、日本の脳卒中外科の真価を問い直し、学術的な深化を探求することで、新時代の脳卒中医療の方向性を皆様と共有したいと考えております 。

2027年、初春の東京にて、多くの先生方のご参加と活発なご議論を心よりお待ち申し上げます 。

第43回SAH/スパズム・シンポジウム ご挨拶

第43回SAH/スパズム・シンポジウム

会長 長谷川 雄

(医療法人社団聖和会 有明成仁病院 脳神経外科)

第43回SAH/スパズム・シンポジウムの会長を拝命致しました有明成仁病院の長谷川雄です。副会長を久留米大学医学部脳神経外科森岡基浩名誉教授、廣畑優教授にお願いし、現在鋭意準備を進めております。

遅発性脳虚血の治療においてエンドセリン受容体拮抗薬が我が国で広く用いられるようになり、このたび本学会世話人の主導により、その適正使用の目安となる「クラゾセンタン投与法の実践的手引き」を作成するに至りました。また、同薬の治療効果や合併症管理に関する報告も相次ぎ、近年は日本発の研究が活力を増しています。しかしながら、SAHを真に克服するにはなお多くの課題が残されています。スパズムのみならず多様な病態にも焦点を当て続けることで、SAH研究は相乗的に発展していくものと確信しております。従って、学会名にSAHを冠して5年目という節目を迎えた本大会では、動脈瘤発生からSAH急性期、そして長期予後に至るまで、幅広い病態・治療に関する研究を募り、発展的知見や新たな視点を取り入れてまいりたいと存じます。

STROKE2027の共通テーマは「シン・脳卒中医療:未来への提言」です。「シン」には新・真・信・芯・深・心など多様な意味が込められ、今後の脳卒中医療を発展させるキーワードを包含しています。スパズムから多様な病態へとSAH研究のすそ野を広げるこの変革期に、本大会が実りの多い学術交流の場となることを心より祈念申し上げます。何卒よろしくお願い申し上げます。