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  第53回日本糖尿病学会九州地方会
会長 井口 登與志
(九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点)
 第53回日本糖尿病学会九州地方会を担当させていただきます九州大学の井口です。今回の学会のテーマを「九州より拓く糖尿病診療の新時代 -多様化する糖尿病診療へ向けて-」とさせていただきました。

 本邦では糖尿病患者数は約1000万人に増加し、その合併症の予防や重症化抑制が益々重要な課題となっています。そして糖尿病診療も大きな変革期を迎えています。合併症については、細小血管障害や動脈硬化症に加えて、糖尿病と認知症、がん、NASH、骨粗鬆症やサルコペニアとの関連が注目され、これらの多様な疾患を考慮した糖尿病診療が重要となってくるものと考えられます。また、最近の糖尿病患者の動向として、高齢糖尿病患者と欧米型の肥満糖尿病が増加しています。高齢糖尿病患者では個人のADL、認知機能など多角的に個人を評価して診療することが重要ですし、高度肥満糖尿病については外科手術例も増加しており治療も多様化しています。今後は、次世代シークエンサーの普及により、個人のゲノム情報を診療に用いる時代が到来することも予想され、個別化医療が益々重要となると思われます。

 治療薬についても、DPP-4阻害薬の出現は様々な面において糖尿病治療に大きな変革をもたらしましたが、さらにSGLT2阻害薬が使用可能となり、週1回投与のGLP-1アナログ製剤やDPP-4阻害薬も使用可能となります。検査では、CGMの普及は血糖変動の把握や治療効果判定に大きく貢献してきましたが、リアルタイムCGMを装備したCSII機器の臨床応用も可能となり、CGMの治療への応用が促進されることが予想されます。糖尿病診療は、様々な面において大きな進歩を遂げていますが、同時に益々複雑化・多様化しています。糖尿病診療の新時代へ向けて、皆様と一緒に勉強し、議論出来る地方会を目指したいと思います。皆様のご協力、ご参加を宜しくお願い申し上げます。
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