演題募集

今学会総会は、演題募集時における倫理承認必須化の対象ではありません。
2016年10月以降の本学会学術集会へ応募される演題については、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき、各機関等における倫理審査委員会の承認を得て行われた研究であることが必須になり、申告をしていただく事になりますので、宜しくお願い申し上げます。
詳細に付いては日本消化器内視鏡学会ホームページをご確認ください。

1. 演題募集方法

主題演題および一般演題の応募は、ホームページからのオンライン登録のみです。
本ページ下部の新規登録ボタンよりご登録ください。
海外からの演題応募についてはEnglishページをご確認ください。

2. 演題募集期間

演題募集を締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。

公募演題登録

2015年8月27日(木)~10月29日(木) 11月10日(火)正午

指定演題登録

総会事務局よりご依頼を差しあげた指定演者の先生は、 本画面最下部「9.演題登録」の「指定演題登録画面」(青色のボタン)から演題登録をお願いいたします。

3. ご応募に際して

以下の要件を満たすことが必要です。

  • 本学会および他の学会でも未発表であること
  • 倫理規定に抵触しないこと

    ヒトおよびその臓器を対象とした研究発表では、ヘルシンキ宣言(2000年10月、エジンバラ)に基づき、倫理委員会の承認、インフォームドコンセントの取得を得た旨を抄録に明記して下さい。編集委員会で倫理上の問題が疑われた場合は本学会倫理委員会で審議いたします。また、症例報告では、個人のプライバシー保護のため、呈示する画像等に個人が特定できるような表現はご遠慮下さい。

  • 利益相反について
    演題登録の際は必ず「利益相反」を確認してください。
  • 本学会では、抄録集をスマートフォンやタブレットで閲覧できる電子アプリのサービスを行っております。
    演題の抄録は、電子アプリにも掲載されますので予めご了承くださいますようお願いいたします。

4. 応募資格

筆頭演者・共同演者ともに日本消化器内視鏡学会員に限ります。

5. 発表形式と分類項目

発表形式

主題演題

各主題演題の応募につきましては、「司会のことば」で趣旨をよく確認してからご応募ください。

主題セッションの発表スライドは英語表記となります。
スライドを作成する際はご注意のほどよろしくお願いいたします。

JGES Core Session-パネルディスカッション-

CS01

上部消化管における Advanced Diagnostic endscopy for treatment
Advanced diagnostic endscopy for treatment in the upper GI tract

司会:
加藤 元嗣 北海道大学病院 光学医療診療部
貝瀬  満 虎の門病院 消化器内科・内視鏡部
田辺  聡 北里大学医学部 新世紀医療開発セ ンター 先端医療領域開発部門 低侵襲光学治療学
司会の言葉
通常白色光による内視鏡診断の限界を打開するために、様々な画像強調内視鏡(IEE; NBI、BLI、i-Scan, AFI, LCI など)・拡大内視鏡が臨床応用され、更に顕微拡大内視鏡(Endocytoscopy, Confocal micorendoscopyなど)・分子イメージングなどの近未来の内視鏡も開発されている。これらのadvanced diagnostic endoscopy(ADE)によって消化管癌の拾い上げ診断・質的診断・量的診断に関するエビデンスが集積されつつある。内視鏡診断と治療は表裏一体であり、本セッションでは治療に結びつけるという観点(for treatment)で、咽頭から十二指腸までの上部消化管におけるADEの現状と今後につながる最新の知見を募り、ADEの臨床的有用性と今後の展望について活発な論議を行いたい。尚、このパネルディスカッションはJGES core sessionであり、計4回予定の3回目となる。
公募・
一部指定
CS02

下部消化管における Advanced Diagnostic endscopy for treatment
Advanced Diagnostic endscopy for treatment in the lower GI tract

司会:
田中 信治 広島大学 内視鏡診療科
斉藤 裕輔 市立旭川病院 消化器病センター
司会の言葉
大腸腫瘍性病変の治療法決定のための精密検査法として拡大内視鏡を含めた内視鏡診断が現在gold standardである.近年これに加えて、画像強調内視鏡としてnarrow Band Imaging 、blue Laser imaging、i-scanやauto-fluorescence imaging、さらには共焦点レーザ-顕微鏡や超拡大内視鏡(endocytoscopy)などの有用性が報告されている。また、断層像の得られる画像法として従来からの超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography)に加え、光干渉断層像も臨床応用可能となっている。これら診断機器の進歩により,内視鏡診断はマクロレベルから細胞レベルへとその精度は高まろうとしている。本パネルディスカッションでは大腸腫瘍性病変の組織像、深達度診断など治療法選択における精密診断として各種検査法の特徴と有用性、棲み分け、課題と将来の展望について徹底的に議論したい。大腸腫瘍性病変の治療法選択のための精密診断に関して、通常内視鏡から最新機器に至るまで研究・臨床に関する多くの演題応募を期待する。
公募

JGES Core Session-ワークショップ-

CS03

胆膵における Interventional EUS:
超音波内視鏡下瘻孔形成術:偶発症とその対策
Pancreatobiliary interventional EUS
EUS-guided fistula creation: its complications and countermeasures

司会:
藤田 直孝 みやぎ健診プラザ
廣岡 芳樹 名古屋大学医学部附属病院 光学医療診療部
司会の言葉
Interventional EUSとりわけ超音波内視鏡下痩孔形成術は、胆膵領域における新しい治療手技として診療領域を開拓しつつある。胆道病変における治療手段としては十二指腸乳頭部からの処置が広く行われてきたが、十二指腸または胃体部などから肝内・外胆管へアプローチするinterventional EUSが普及をみせてきている。一方、膵においてはWONの治療や膵管狭窄の治療など様々な応用がなされている。海外では、消化管どうしを吻合する手技も報告されている。安定した手技の遂行には、目的にかなった処置具が必要であるが現時点では必ずしも十分に満足しうる処置具が開発されているとは言えない。実施する処置の難易度や処置具の開発が必ずしも十分ではないことなどから、これらの手技は危険を伴うことも忘れてはならない。本ワークショップでは超音波内視鏡下痩孔形成術に焦点を絞り、本手技によって生じうる偶発症とその予防・対処方法について各施設から報告を頂き、情報を共有することで本手技の今後の発展に寄与することを目的としたい。発表の際には、動画を織り交ぜたダイナミックな発表を歓迎する。多くの演題応募を期待する。
公募

シンポジウム

S01

IBD関連腫瘍に対する内視鏡診療の課題と将来展望
Endoscopic treatment of IBD-associated tumors: Current issues and future prospects

司会:
松井 敏幸 福岡大学筑紫病院 消化器内科
小林 清典 北里大学医学部 新世紀医療開発センター
司会の言葉
慢性炎症性腸疾患(IBD)の患者数の増加とともに、炎症粘膜を背景に発生するcolitic cancerやdysplasiaの合併例も増加している。IBD関連腫瘍の早期発見のためには内視鏡によるサーベイランスが不可欠であるが、腫瘍の発生リスクを考慮したサーベイランス・プログラムの設定が必要である。本邦では、狙撃生検を用いたサーベイランスが主流であるが、正確な内視鏡診断が前提となる。色素内視鏡のみならず拡大内視鏡観察によるpit patternの評価が有用とされるが、sporadicに発生する腫瘍のpit pattern分類を、そのまま用いてよいのか問題になっている。NBIやAFIなどの画像強調観察の有用性についても、明確ではない。なお内視鏡診断が難しいcolitic cancerが存在するのも事実であるが、診断困難病変の特徴を明らかにするためには、手術標本の病理組織学的所見の詳細な評価が不可欠である。治療面では、最近の欧米のガイドラインではadenoma-like DALMは、条件付きながら内視鏡的摘除が治療の選択肢とされるが、適応や摘除法についてコンセンサスが得られているわけではない。本シンポジウムでは、こうしたIBD関連腫瘍に対する内視鏡診療の課題を明確にするとともに、解決に向けた将来展望が明らかされることを期待したい。
公募・
一部指定
S02

ERCP後膵炎のガイドラインの検証と今後の課題
Clinical evaluation of “Guideline for post-ERCP pancreatitis” and prospects for the future

司会:
良沢 昭銘 埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科
明石 隆吉  熊本医師会ヘルスケアセンター
司会の言葉
ERCP後膵炎(PEP)の発症要因は、患者側因子と手技側因子に分けられる。また、重症化する場合には、①患者側に潜在する何らかの要因により、発症初期から急速に重症化する場合と、②発症後の治療に何らかの問題があり重症化する場合がある。PEPを予防するためには危険因子を特定して対策をとること、発症後にはそれ以上増悪させないことが重要であり、厚生労働省難治性膵疾患に関する研究調査班により、ERCP後膵炎ガイドラインが作成された。本シンポジウムでは、ガイドラインの検証と今後の課題について討議していただくが、1.PEPの発症を臨床的にどの様に認知するか?2.発症初期にどの様な兆候があれば重症化すると考えるのか?3.重症例として治療を開始するのはいつか?またその根拠は?4.PEPの治療はERCP施行医が行うのか?(トレイニーとトレイナーの関係は?)5.PEPが夜間に発症した場合には当直医が治療にあたるのか?主治医が呼び出されるのか?6.PEP発症時には、病院と医師住居の距離が比較的近い地方と比較的遠い都心でその対処にどのような相違があるのか?といった点についても論じたい。各施設の現状について、積極的な演題の応募を期待している。
公募・
一部指定
S03

除菌後胃癌における課題と対策
Problems of gastric cancers after H. pylori eradication

司会:
高橋 信一 杏林大学医学部 第三内科
村上 和成 大分大学医学部 消化器内科学講座
司会の言葉
H. pylori感染胃炎の除菌が保険適用となり胃癌の抑制や撲滅が期待されている。しかし、除菌後にも胃癌発見の頻度は決して低くなく、除菌後10年経過しても胃癌発症が報告されており、除菌後も長期にわたって胃癌発生に細心の注意を払う必要がある。つまり、除菌後に胃癌が発見されたとしても内視鏡治療ができるのであれば大きな問題はないが、胃切除や化学療法ひいては胃癌で命を落とす症例は絶対に避けなければならない。すなわち、除菌治療を施した医師はその患者の胃に一生責任を負う義務があると考える。最近、除菌後胃癌のリスクについて内視鏡所見や病理所見、あるいはジェネティック・エピジェネティックな分子生物学的研究が盛んに行われているが、一般診療に反映できる情報は未だ多くはない。本シンポジウムでは、除菌後胃癌のさまざまな課題とともに、臨床現場で今後問題となってくるであろう除菌後進行癌の頻度やその原因についても討議したい。
公募・
一部指定

パネルディスカッション

PD01

大腸T1(SM)癌に対する内視鏡治療の現状と限界
Current status and limitation of endoscopic treatment for colorectal T1(SM) cancer

司会:
渡邉 聡明 東京大学医学部附属病院  腫瘍外科学
斎藤  豊 国立がん研究センター中央病院 内視鏡科
司会の言葉
大腸癌内視鏡治療の限界には、臨床病理学的限界と、技術的限界がある。
病理学的には、大腸癌治療ガイドライン2014が発刊され、『(1)SM浸潤度1,000μm以上(2)脈管侵襲陽性(3)低分化腺癌,印環細胞癌,粘液癌(4)浸潤先進部の簇出(budding)Grade 2/3 の一因子でも認めれば,リンパ節郭清を伴う腸切除を考慮する。』となっている。 近年、浸潤距離以外の因子(−)の場合に内視鏡治療の適応拡大が議論されている。しかしながら、SM200~300μmから1000μmへの適応拡大もつい最近であり、1000μm以浅での転移・再発例の報告もある。また転移危険因子の検討は外科手術例での検討であり、内視鏡治療(局所治療)のみでの長期予後データは十分でない。
本パネルディスカッションでは、内視鏡治療の限界を明らかにすることを目的に、ガイドライン適応病変(1000μm以浅かつ、他の因子も認めない)とガイドライン適応拡大考慮病変(1000μm以深だが、他の因子を認めない)の2つに焦点を絞って、同時性リンパ節転移率、再発を含めた長期予後を単施設、多施設でデータ提示いただいた上で、技術的限界についても、討論できればと考える。
技術的限界に関しては深達度以外に、腫瘍径、周在性も考慮し、適応拡大推進派、慎重派、内科、外科、病理の立場から多くの演題を募集する。 また可能であれば再発例の内視鏡治療組織プレパラートあるいはスライド画像を持参いただき、病理組織的にも検討したい。
公募・
一部指定
PD02

内視鏡診療における鎮静の課題-ガイドライン改訂に向けて-
Issues concerning sedation in gastrointestinal endoscopy: Toward a revision of the Guidelines

司会:
小原 勝敏 福島県立医科大学 消化器内視鏡先端医療支援講座
飯石 浩康 大阪府立成人病センター 消化管内科
司会の言葉
「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン」が公表されてから約2年が経過しようとしています。今年5月の第89回総会では『内視鏡診療における鎮静に関するガイドラインを検証する』がパネルディスカッションに取り上げられましたが、その時の発表の半分以上がプロポフォールに関するものでした。今年秋にはプロポフォールを使用したセデーションデリバリーシステム(SDS)が保険で承認される見通しになっており、内視鏡診療における鎮静は大きな変革の時を迎えつつあります。またそれ以外の薬剤による鎮静も臨床研究として盛んに取り組まれており、今後高いレベルのエビデンスが生み出され保険収載となればガイドライン改訂時に採用されることになると思われます。今後高齢者に対する内視鏡診療がさらに増加するのは確実であり、より安全な鎮静が求められています。このような状況を鑑みるとそれほど遠くない時期にガイドラインの見直しが必要になると思われます。そこで今回は鎮静に関する諸課題を討論し、ガイドライン改訂に向けてエビデンスを作るためのパネルディスカッションを企画いたしました。多数のご応募を期待しています。
公募・
一部指定
PD03

高齢者(80歳以上)における消化管内視鏡診療のあり方
Current state of gastrointestinal endoscopy in the elderly (80 years and above)

司会:
赤松 泰次 県立須坂病院 内視鏡センター
永尾 重昭 防衛医科大学校 光学医療診断部
長谷部 修 長野市民病院 消化器内科
司会の言葉
近年の急速な高齢化社会への進展と共に消化器内視鏡診療は、診断のみならず、治療内視鏡まで、更なる適応拡大が期待されている。しかし、日常臨床の場では、高齢化と共に種々の原疾患特に心・呼吸器疾患、脳血管障害、肝硬変、腎不全などの基礎疾患と共に、抗凝固薬剤、抗血小板剤など内服している高齢者は急増している。基盤のPSの状況、身体上の認容度、認知症などによる内視鏡検査に対する理解力の不足なども現実的な問題である。通常の上部、下部消化管内視鏡検査のみならず、緊急内視鏡(消化管出血、急性胆管炎など)は外科手術と比べて比較的低侵襲である、しかし、早期消化器癌に対する適応拡大病変を超えて施行せざるを得ないESD、ERCP関連手技としての結石除去、ステントなどの内視鏡治療まで、幅広い対応が求められている。
本パネルでは、高齢者に対する内視鏡診療(検査、治療)の前処置から、術中および術後管理まで、その問題点と安全対策について議論し、高齢者の内視鏡診療の標準化の可能性を模索したい。なお今回は、比較的個体差が大きい80歳以上を高齢者と定義したいと考えている。多数の演題応募を期待する。
公募・
一部指定
PD04

抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインの課題
Issues related to guidelines for gastrointestinal endoscopy in patients taking antithrombotic agents

司会:
永原 章仁 順天堂大学医学部附属静岡病院 消化器内科
一瀬 雅夫 和歌山県立医科大学付属病院 第二内科・中央内視鏡部
司会の言葉
急速な人口高齢化を迎え、種々の基礎疾患による抗血栓薬服用中の症例を対象とした内視鏡検査が増加している。本学会の抗血栓薬服用者に対するガイドライン改訂(2012年7月)により、抗血栓薬服用者に対する内視鏡検査・治療が必ずしも休薬せず、患者の状況に応じてガイドラインに準拠した医療として実践可能となった。ガイドライン公表から3年以上が経過した今日、ガイドラインのメリットのみならず課題を検証することは重要である。内視鏡手技別の出血危険度のみならず、症例から見た出血や血栓症リスクの評価、長期予後など未だ不明な点も多い。また、多剤服用例や合剤内服例における実地臨床上の対応や、Non-vitamin K antagonist oral anticoagulant (NOAC)服用例での検証など、新たな課題が生じている。さらに、処方医と内視鏡検査医との連携、あるいは病診連携での問題点や課題もある。本パネルディスカッションでは、これらの点を含めガイドラインの課題について幅広い視点でのディスカッションを行いたい。
公募・
一部指定
PD05

食道表在癌の内視鏡診断・治療の現状と限界
Endoscopic diagnosis and treatment of superficial esophageal cancer: Current state and limitations

司会:
有馬 美和子 埼玉県立がんセンター 消化器内科 内視鏡科
井上 晴洋 昭和大学江東豊洲病院 消化器センター
司会の言葉
食道表在癌の内視鏡治療はMM/SM1癌からSM2癌の一部へと適応拡大の一途を辿っているが,長期成績が明らかになるなか,再発や原病死例の報告も散見されている.内視鏡治療の適応決定,特に適応拡大症例は,通常観察,Narrow Band Imaging (NBI)やBlue LASER Imaging (BLI)などの画像強調法併用拡大観察,高周波数細径超音波プローブなどを組み合わせた正確な深達度診断が必要であり,リンパ節転移診断も重要な位置を占めている.内視鏡診断の現状と限界はどこにあるのか.克服する術はあるのか,現在の課題を明らかにしたい.さらに,この診断を踏まえて行われている内視鏡治療,特に適応拡大症例の現状と限界について討論する.また,深達度面の適応拡大だけでなく,ESD後の狭窄予防などの偶発症対策の現状と限界についても報告して頂きたい.
本パネルディスカッションでは,ESDの適応拡大の是非を軸として、食道表在癌の内視鏡診断精度,ESD適応拡大の現状と限界について広く演題を募集し,熱くディスカッションしたいと考えている.
公募・
一部指定
PD06

大腸炎の内視鏡診断と治療のコツ
Tips for endoscopic diagnosis and treatment of colitis

司会:
松本 主之 岩手医科大学医学部内科学講座 消化器 内科消化管分野
金井 隆典 慶應義塾大学医学部内科学教室 消化器内科
司会の言葉
内視鏡検査は潰瘍性大腸炎・クローン病の診断・活動性・罹患範囲の同定などに有用であるとともに、感染性腸炎、虚血性腸炎などの特異的腸炎との鑑別にも有用である。近年通常の白色光内視鏡による診断の限界を打開するために様々な画像強調内視鏡・拡大内視鏡が開発されてきているが、炎症性腸疾患に対する有用性については確立されていない。また内視鏡所見・活動性をもとに治療方針を変更することの妥当性、治療法の選択については明確なエビデンスは存在しない。
本パネルディスカッションでは潰瘍性大腸炎・クローン病、腸結核、サイトメガロウイルス腸炎、アメーバ性腸炎などの感染性腸炎、さらには膠原病やGvHDなど消化器以外の疾患に合併した腸炎の内視鏡特徴や診断におけるコツについての各施設の工夫に関する発表を期待している。また大腸炎診断・活動性評価に対する画像強調内視鏡・拡大内視鏡の有用性と限界について、白色光内視鏡と何が違うのかを明らかにしたい。さらには得られた内視鏡所見をどのように治療方針決定に役立ているかを議論したい。
公募・
一部指定

ワークショップ

W01

内視鏡分野におけるデータベースの現状とその可能性
-Japan Endoscopy Database (JED) Projectを中心として-
Current state and potential of endoscopy database
-Focus on Japan Endoscopy Database (JED) Project-

司会:
松田 浩二 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 消化器内科 内視鏡部
田中 聖人 日本赤十字社京都第二赤十字病院 消化器内科
司会の言葉
近年の医療用カルテの電子化の波に伴い、ファイリング機能を中心とした内視鏡データベースが多くの病院等で使用されているが、施設をまたがったデータ収集や解析は、我が国では積極的にはおこなわれていなかった。言い換えれば、内視鏡データベースの利活用において、諸外国に大きな遅れを取っていた。しかしながら、日本消化器内視鏡学会の一事業として、全国規模のデータベースを構築する試み(Japan Endoscopy Database プロジェクト)を2015年1月より開始し、日本の内視鏡はこの分野での遅れを取り戻すべく、現在第一期トライアルがおこなわれている最中である。
そこで、JEDプロジェクトの活動内容の現状を提示すると共に、将来的にどのようなデータベースを持つことが、我々消化器内視鏡医にとって有用であるかも含めて、消化器内視鏡分野におけるデータベースの現状と未来を議論してみたい。
本ワークショップが、日本の内視鏡データベースの未来に少しでも積極的な影響を持つことを期待している。
公募・
一部指定
W02

薬剤性消化管傷害の現状と対策 食道・胃、小腸、大腸
Drug-induced gastrointestinal injury in the esophgus and stomach, and small and large intestines: Current state and measures

司会:
藤本 一眞 佐賀大学医学部 内科
樋口 和秀 大阪医科大学内科学第Ⅱ教室
樫田 博史 近畿大学医学部 消化器内科
司会の言葉
日本人の高齢化が進むにつれ、様々な基礎疾患に対する薬剤の使用量が増加し、その結果、薬剤性消化管傷害に遭遇する頻度も増している。中でもNSAID やアスピリンは、使用頻度が高く、胃潰瘍を初めとする上部消化管傷害を高率に来たすことが知られている。上部消化管粘膜傷害の再発予防には PPI が有用であるが、PPI の長期服用により腸内細菌叢の異常を来すことが報告され、同様の薬剤に起因する小腸粘膜傷害に対して、PPI は無効であるばかりか、かえって有害であることが危惧されている。本ワークショップでは、NSAID やアスピリンに限らず、NOAC、骨粗鬆症治療薬、抗菌薬、抗癌治療薬、分子標的薬、イオン交換樹脂、漢方薬など、バラエティに富んだ発表を期待している。全消化管に関して薬剤性消化管傷害の現状と問題点を把握し、その対策を模索したい。食道・胃、小腸、大腸の3分野に区切って検討する予定である。
公募
W03

膵胆管病変における内視鏡の役割
Role of endoscopy in pancreaticobiliary lesions

司会:
入澤 篤志 福島県立医科大学会津医療センター 消化器内科学講座
植木 敏晴 福岡大学筑紫病院 消化器内科
司会の言葉
近年の消化器内視鏡機器およびデバイスの開発・改良、そしてそれに伴う新たな手技の開発は、膵臓・胆道領域における内視鏡診断・治療を大きく進歩させました。しかし、膵胆診療における消化器内視鏡の役割や各手技の位置づけは、未だ施設・術者により違いが見られるのが現状と思われます。本ワークショップでは、様々な膵胆病変に対する診断から治療へのプロセスにおける内視鏡診療の現状をご呈示頂いて、各膵胆病変における内視鏡の適切な役割について皆様と共に考えてみたいと思います。この「役割」が明確になることで、膵胆病変に対するより安全かつ効果的な内視鏡診療が可能になると考えます。「なぜこの病態の診断・治療に内視鏡が必要なのか」といった点を明確にしたご発表を期待しています。
公募・
一部指定
W04

小腸疾患内視鏡診療のストラテジー
Strategies for endoscopic diagnosis or treatment of small bowel disorders

司会:
鈴木 孝良 東海大学医学部医学科内科学系 消化器内科
大宮 直木 藤田保健衛生大学病院 消化管内科
司会の言葉
バルーン内視鏡およびカプセル内視鏡の開発により、小腸疾患の診断法は飛躍的に進歩し、さらに病態解明に迫る研究も精力的に行われたことで、従来スタンダードとされてきた治療法も変貌を遂げつつある。原因不明の消化管出血(OGIB)に対するアプローチ方法は、施設によっては小腸X線やカプセル内視鏡のみ、またはバルーン内視鏡であったが、現在では造影CT後にこれら2つの内視鏡検査を相補的に使用することで効率的かつ低侵襲的に診断するストラテジーが一般的となった。また、血管性、腫瘍性、潰瘍性病変に対するアプローチもまさに確立される段階にあると思われる。薬剤起因性小腸粘膜傷害に関しても病態解明が進み、有望な治療法確立に向けた多数の検討がなされている。そこで、本セッションでは、各小腸疾患における内視鏡診療ストラテジーの確立を目指した試みを幅広く応募し、その課題や展望につき討論したい。
公募
W05

小腸・大腸カプセル内視鏡の現状と将来展望
Capsule endoscopy for small and large intestines: Current state and future prospects

司会:
中村 哲也 獨協医科大学 医療情報センター 消化器内科
後藤 秀実 名古屋大学大学院医学系研究科  消化器内科学
司会の言葉
小腸カプセル内視鏡は2007年に保険適用となったが、その対象は原因不明の消化管出血に限られていた。しかしパテンシーカプセルの登場によって適応が拡大され、2012年以降は世界で最も広い範囲の患者に対して保険が適用されている。それ故、当初禁忌とされたクローン病やNSAIDs enteritisに対しても広く使用されるようになり、症例の蓄積と共に様々な新しい知見が報告されるようになった。一方、大腸カプセル内視鏡は2014年から保険適用となりその爆発的な普及が期待されたが、適用範囲の制限や前処置の煩雑さ、読影にかかる負担などから、それほど多くは使用されていない。
本ワークショップでは、小腸カプセル内視鏡およびパテンシーカプセルによって得られた最近の知見、大腸カプセル内視鏡における課題と対策を中心に発表していただき、カプセル内視鏡の日本における現状をまず明らかにしたい。その上で、小腸・大腸カプセル内視鏡における明るい将来展望について活発な討議を行いたい。
公募・
一部指定
W06

食道良性疾患(嚥下機能評価を含む)の内視鏡診断と治療
Endoscopic diagnosis and treatment of benign esophageal diseases (including functional assessment of swallowing)

司会:
小池 智幸 東北大学病院 消化器内科
岩切 勝彦 日本医科大学付属病院 消化器・肝臓内科 
司会の言葉
GERDの増加、食道運動異常に対する検査法としてのhigh resolution manometryの普及、食道アカラシアに対する新しい治療法であるPOEMの開発、好酸球性食道炎の疾患概念の普及など、近年、本邦において食道良性疾患に対する関心が急速に高まっている。また、PEGに対する診療報酬改定に伴い内視鏡下嚥下機能評価が再注目されている。しかしながら、食道良性疾患の内視鏡診断基準は確立したとは言えず、治療に難渋することも多いのが現状である。本ワークショップでは、GERD、食道アカラシア、アカラシア以外の食道運動異常症、好酸球性食道炎など食道良性疾患の内視鏡診断と治療、および嚥下機能評価に関する演題を幅広く募集し、食道良性疾患に対する内視鏡診療の現状を明らかにしたい。さらに、新たな内視鏡診断の工夫や治療の可能性まで幅広く議論を行う予定である。多くの演題の応募を期待する。
公募・
一部指定
W07

経鼻内視鏡の現状と将来
Current state and future of transnasal endoscopy

司会:
河合  隆 東京医科大学病院 内視鏡センター
原田 直彦 九州医療センター 光学診療部
司会の言葉
2002年細径経鼻内視鏡のムーブメントを起きてからはや10年以上が経過し、当初の経鼻内視鏡は、解像度を中心とした画質や操作性などが劣る批判も多かったが、今日では長足の進歩を遂げ、上部消化管の内視鏡検査をスクリーニングに使用する第一選択のスコープになりつつある。さらに内視鏡検診が「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」2014年版において推奨グレードBとなったことを受け、経鼻内視鏡への期待が高まって来ている。高齢化社会に突入した今日、経鼻内視鏡の低侵襲性をどう活かしていくかも検討すべきである。内視鏡検診を中心として今後経鼻内視鏡の標準化が必要と思われる、そこで前処置、撮影方法、NBI&BLIなどを含む画像強調観察による内視鏡診断、偶発症対策などを一度整理することが急務とされている。
本ワークショップでは経鼻内視鏡の現状を把握し、経鼻内視鏡の将来像につき議論を深めたい。
公募・
一部指定
W08

消化管出血における診断と治療の現状と今後の展望
Diagnosis and treatment of gastrointestinal hemorrhage: current status and future outlook

司会:
岡  政志 埼玉医科大学総合医療センター 消化器・ 肝臓内科
城  卓志 名古屋市立大学大学院 医学研究科 消化器・代謝内科学
司会の言葉
本邦における消化管出血の病態は、複数疾患を合併する高齢者人口の急速な増加、あるいはH. pylori感染率の低下などを反映し、年々変化、多様化しつつある。消化管出血のリスクを高める脳血管疾患や循環器疾患に対する抗血栓薬の服用頻度は増加傾向にあり、さらに新しい経口抗凝固薬(NOAC)の登場により抗血栓薬による消化管出血リスクの問題は複雑化している。また、筋骨格・結合組織系疾患に対する非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の投与頻度も依然として増加しており、上部消化管出血のみならず、下部消化管出血の臨床的な重要性も以前と比べ格段に増している。消化管出血の原因や背景因子の変化に加えて、カプセル内視鏡や小腸内視鏡などの技術進歩により、これまでは十分に理解されていなかった小腸出血についても、その病態が明らかになりつつある。このように消化管出血の病態の変化および新規デバイスの開発にともない、消化管出血への新たな対策が求められているのが現状である。
本ワークショップでは、新たな課題とて提起されている消化管出血の診断・治療について幅広く演題を募集し、その解決法、将来展望について活発な討議したい。
公募・
一部指定
W09

機能性消化管障害の内視鏡診療
Endoscopic practice for functional gastrointestinal diseases

司会:
春日井 邦夫 愛知医科大学内科学講座 消化管内科
瓜田 純久 東邦大学医療センター大森病院 総合診療・急病科
司会の言葉
FDやIBSなどの機能性消化管障害(FGID)の診断には,その消化器症状の病態を説明することができる客観的な指標を同定できないことが必要であり,内視鏡は器質的疾患を除外するためのゴールドスタンダードとされている.しかし,内視鏡検査でどこまで器質的疾患を除外できるのかは曖昧な部分が残っており,最近の内視鏡関連技術の進歩とさまざまな工夫により,従来の通常内視鏡とは診断や治療に対する位置づけも異なってきている.例えば,画像強調法や拡大観察による消化管粘膜評価,EUSやカプセル内視鏡による消化管運動評価,内視鏡生検による微細炎症や腸内細菌叢の評価など,機能性障害の病態に迫るさまざまな試みがある.また,機能性Oddi括約筋障害に対する内視鏡的Oddi括約筋切除など議論の分かれるところもある.
本ワークショップでは食道以外の胆道を含めた消化管についての,機能性障害に対する内視鏡診療の現状から新たな工夫,新知見,可能性について多彩な観点から議論を行いたい.
公募
W10

消化器内視鏡における男女共同参画の推進-現状と改善策-
The promotion of gender equality in gastrointestinal endoscopy: Present situation and the next steps for improvement.

司会:
塩谷 昭子 川崎医科大学 消化管内科
佐藤  公 山梨大学第一内科・光学医療診療部
司会の言葉
本ワークショップでは、消化器内視鏡診療および学会・学術活動への男女共同参画を推進するために、女性内視鏡医のおかれた現在の状況における問題点を提議し、改善策について検討する機会としたい。これまで他学会および研究会等においては女性医師のキャリア支援について検討がなされてきたが、本学会においても重要かつ喫緊の課題であることに変わりはない。消化器内視鏡診療における女性医師参画の実態を明らかにした上で、女性内視鏡医の特性を生かした活動をサポートし、キャリアアップさせるための具体的な解決策あるいは方策案について、指導的立場にある男性および女性医師に講演いただく予定である。若手女性医師からの要望および雇用的あるいは指導的立場にある医師からの医療機関の特徴に応じた具体的な改善策についての演題も一部公募する。積極的な応募を期待している。
公募・
一部指定
W11

超音波内視鏡EUS/EUS-FNA診断の進歩
Progress of EUS/EUS-FNA diagnosis of gastrointestinal diseases

司会:
木田 光広 北里大学病院 内視鏡センター
山口 武人 千葉県がんセンター
司会の言葉
超音波内視鏡EUSは、臨床の場で汎用され、診断・治療において必要欠くべからざる検査法となっている。しかし、その診断率は80~90%前後と報告されており、その改善の努力が続けられており、EUSにおいては、ソナゾイドなどを用いた造影EUS、組織の弾性の差で組織診断を行おうとするElastographyの評価が行われており、一方超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診EUS-FNAにおいては、側溝のついた穿刺針の開発、Slow Pull法や生食で満たして吸引する方法、高い陰圧で吸引する方法などが試され、その評価が臨床の場で行われている。さらに、標本作成においてもセルブロック法などによる成績の向上が図られている。今回は、このような新しい診断法の成績を発表して頂き、造影エコー、Elastography、EUS診断、EUS-FNAの現状と限界、および将来展望について皆様と議論を行いたいと考えております。多くの演題をきたしておりまので、奮って演題の応募をお願いします。
公募・
一部指定
W12

次世代に向けた消化器内視鏡とその周辺機器の開発の現況
Current status of gastrointestinal endoscopy and equipments for next generation

司会:
北川 雄光 慶應義塾大学 外科
糸井 隆夫 東京医科大学 臨床医学系 消化器内科学分野
司会の言葉
現在わが国における消化器内視鏡診断および治療は,消化管領域を中心として,世界の最先端を走っている.しかしこうした成功は,長い年月をかけてわが国の消化器内視鏡に携わる外科医,内科医そして医療機器関連企業が継続して研究開発を行ってきた努力の賜物である.言い換えればこれから数年先,いわゆる次世代においてもわが国が走り続けるためには,すでに次世代に向けた消化器内視鏡とその周辺機器の開発が必須である.本ワークショップでは消化管・肝胆膵領域問わず消化器領域全般において,次世代に向けた消化器内視鏡とその周辺機器の開発の現況についてお聞かせて願いたい。なお、今回は軟性内視鏡・硬性内視鏡やカプセル内視鏡も含め,次世代内視鏡や新しい内視鏡システムの開発そのものを主な対象とし,周辺機器に関しては革新的、先進的なもののみとし,ESDデバイスなどの従来の処置具をモディファイしたものや,新しい手技ではあるが単に従来の内視鏡や処置具を用いたものに関するものは含めない。本ワークショップがわが国の消化器内視鏡領域の明るい将来のロードマップとなることを期待したい。多数の応募を期待する.
公募・
一部指定
W13

実地医家における内視鏡診療の現状と問題点
Endoscopic treatment by practicing doctors: Current state and issues

司会:
原田 一道 はらだ病院
平田 信人 亀田総合病院 消化器内科
司会の言葉
内視鏡診療の進歩は目覚ましいものがあり内視鏡医は病診連携・病病連携を通じて低侵襲で高度な医療の実現に貢献しています。内視鏡分野においても先端医療は主に大学病院・総合病院などの大病院に勤務する内視鏡医が担っていますが、上部・下部消化管病変を最初に発見するのは地域に密着した開業医・クリニック・個人病院など実地医家の内視鏡医です。地味ながら地域住民への貢献度はきわめて高いと考えられます。しかし、実地医家であるがためのさまざまな苦労や治療の制限が伴います。鎮静を含めた前処置の問題、内視鏡機器消毒履歴の管理や減価償却など費用の負担、抗血栓投与時に生検しないか生検ガイドラインを守って生検するかの選択、癌の深達度診断とそれを踏まえたポリペクトミーなどの観血的手技をするかしないか、偶発症対策、内視鏡のデータ管理などで苦労があるものと考えます。今回はこれら実地医家における内視鏡診療の現状と問題点などを発表・議論していただきたいと考えています。
公募・
一部指定
W14

消化管狭窄に対するステント治療の課題と将来展望
The assignment and future prospects of the metallic stent for gastrointestinal stenosis

司会:
島田 英雄 東海大学大磯病院 外科
前谷  容 東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科
司会の言葉
現在ステントテクノロジーの進歩により、小腸を除くすべての消化管へのステント留置が可能となった。特に、胃・十二指腸、大腸領域ではTTS留置に対応したステントシステムが使用可能となり、手技的にも容易となった。一方、新知見が増えるにつれ種々の課題も示され、その状況は挿入部位により大きく異なる。切除不能進行癌における化学療法や放射線療法は癌性狭窄に対するステント治療と同様に大きな役割を果たしている。一方でステント治療と併用療法によりステントによる合併症や併用治療の進歩による生存期間延長に伴う長期間留置例の増加も無視できない問題である。従来、消化管ステントの主な役割は狭窄解除の姑息的治療であった。しかし大腸では以前より術前減圧としても広く用いられてきたが、昨今では、大腸術前減圧に対し否定的な見解も報告されている。食道、胃・十二指腸領域でも術前にステント留置が試みられており、ステント使用法は多様化しつつあるも、その十分な評価はなされていないのが現状である。
本パネルディスカッションでは、各施設から知見をご報告いただき、現時点における本邦での各種消化管ステントの意義や問題点についてご議論いただきたい。
公募・
一部指定
W15

急性・慢性膵炎に対する内視鏡診断治療の現状と展望
Endoscopic diagnosis and treatment of acute and chronic pancreatitis: Current state and future prospects

司会:
五十嵐 良典 東邦大学医療センター大森病院 消化器内科
川口 義明 東海大学医学部 消化器内科
司会の言葉
保存的治療に抵抗する急性・慢性膵炎に伴う膵病変や膵炎局所合併症に対して、近年内視鏡的治療が広く行われるようになり、その進歩は目覚ましいものがある。急性膵炎においては、集学的治療後に併発する膵仮性嚢胞、膵膿瘍、感染性膵壊死などの膵局所合併症に対する内視鏡的治療法が進歩してきた。慢性膵炎においても、膵石に対するESWL併用の内視鏡的膵石除去術、膵管狭窄に対する内視鏡的ステント留置術、仮性嚢胞に内視鏡的ドレナージ術の発展も著しい。慢性膵炎の疼痛に対するEUS下腹腔神経叢ブロックも行われている。本ワークショップでは急性・慢性膵炎に対する内視鏡的治療法を呈示して頂き、現状および問題点から将来展望について討論したいと考えている。多数の応募をお待ちしている。
公募・
一部指定

ビデオワークショップ

VW01

大腸内視鏡挿入法の工夫
Device for colonoscopy insertion

司会:
五十嵐 正広 がん研有明病院 消化器内科 内視鏡診療部
清水 誠治 JR大阪鉄道病院 消化器内科
司会の言葉
大腸内視鏡の挿入法は学会のプログラムに頻回に取り上げられ、毎回参加者も多い。その理由は、大腸内視鏡挿入が容易ではなく、多くの会員が実臨床で悩んでいるからと推測される。また、内視鏡機器や補助具が改良・開発され、様々な工夫がこれまでも紹介されているが、熟練者でも100%盲腸到達を達成できないのが現状である。その原因は、被検者側と術者側の要因があり、とくに挿入困難例の存在が大きい。その克服のため、挿入手技に関する工夫、細径スコープなどのスコープの特性を利用する方法、可変機能を有効に使用する方法、フードの装着、スライデイングチューブやバルーンを用いる方法、その他が考案されている。このワークショップでは、多くの手技を取り上げて討論し会員の参考となるようにしたいので多数の演題を応募していただきたい。
公募・
一部指定
VW02

上部消化管EMR/ESDの課題克服と新たな展開
Overcoming current issues and pursuing new developments in upper GI EMR/ESD

司会:
藤城 光弘 東京大学 光学医療診療部
小野 裕之 県立静岡がんセンター 内視鏡科
司会の言葉
1980年代に胃のEMR手技が報告されて以来、上部消化管における早期癌に対する内視鏡治療は急速な発展を遂げている。食道、十二指腸へのEMRの応用、胃におけるESD手技の開発、食道、そして、十二指腸へのESDの応用を経て、それぞれの臓器ごとに現時点における到達点とその問題点が浮き彫りにされてきている。食道においては、EMRとESDの棲み分けはまだ議論のあるところであり、亜全周、全周切除後の狭窄は克服すべき重要な課題である。胃においては、ほぼESDで治療される時代になったが、術中術後の出血・穿孔は一定の頻度で認められる。未だに体上部大弯や穹窿部では長時間の治療を要し、潰瘍瘢痕合併例ではR0切除を得られない場合も多い。十二指腸においては、そもそも内視鏡治療をすべきか議論がある。最近行われるようになったLECSなどの全層切除の位置づけはどうなるのか、大変興味深い。本主題では、EMR/ESDの課題克服のための取り組みや、新たな展開を目指した手法をビデオで提示いただくとともに、実際のデータに基づいて、その有用性と将来展望を議論したいと考えている。多数の演題の応募を期待している。
公募・
一部指定
VW03

胆道・膵腫瘍の診断・治療における進歩―困難例への対策
Progress in the diagnosis and treatment of biliary and pancreatic tumors: Measures for treating difficult cases

司会:
乾  和郎 藤田保健衛生大学坂文種報德會病院 消化器内科
花田 敬士 JA尾道総合病院 消化器内科
司会の言葉
近年内視鏡技術の発展は、膵胆道系腫瘍の術前診断および切除不能例における治療法に大きな進歩をもたらした。診断面においては、EUSやERCPを応用した早期および存在診断、経十二指腸乳頭的アプローチやEUS-FNAによる組織・細胞診断などである。また治療面では、胆道・消化管閉塞に対するステント治療、EUSを用いた内視鏡的胆道ドレナージ、消化管術後症例に対するERCP関連手技などである。一方、以上のような診断・治療技術を駆使しても依然として鑑別・存在診断に難渋する病変、また内視鏡的治療の介入に難渋する切除不能症例が存在する。本ワークショップでは、膵胆道領域の腫瘍性病変における診断困難例、治療困難例に対する各施設の工夫について動画を交えて御発表頂きたい。多数の応募を期待する。
公募

ビデオシンポジウム

VS01

大腸LSTの内視鏡治療-進歩と限界-
Endoscopic treatment of colorectal LST: Progress and limitations

司会:
喜多 宏人 帝京大学医学部 内科学講座
豊永 高史 神戸大学医学部附属病院 光学医療診療部
司会の言葉
大腸LSTに対し内視鏡治療を行う際には、内視鏡治療で治癒が期待できる症例を適切に絞り込むこと、正しい病理診断をおこなうための適切な検体を得ること、偶発症を最小に抑え、安全な内視鏡治療を行うこと、が重要であり、各々の観点からこれまで多くの創意工夫がなされてきた。実際には、術前診断には一定の限界がある。また、大腸は壁が薄く、屈曲蛇行した管腔臓器であり、襞にまたがる病変や、瘢痕症例、極端な屈曲部に位置する病変、内視鏡操作性不良部位、小腸や虫垂開口部、肛門管にかかる病変などの治療困難例が存在するが故に、診断に適切な検体を安全に採取することには、特に技術的な側面から一定の限界がある。また、内視鏡治療は比較的低侵襲であるが故に、高齢者、心肺疾患合併例、抗血栓薬、抗凝固薬使用例など治療リスクが高い症例に対して適応されることもまれではない。本ビデオシンポジウムでは、大腸LSTに対する内視鏡治療のこれまでの進歩と限界に関して多角的な視点から発表いただき、本治療の現状と展望につき議論したい
公募・
一部指定

ドクターEセッション

DE01

ドクターEセッション「食道、胃、十二指腸」
Doctor E Session: Esophagus, stomach and duodenum

司会:
榊  信廣 公益財団法人早期胃癌検診協会
八尾 建史 福岡大学筑紫病院 内視鏡部
大倉 康男 杏林大学医学部附属病院 病院病理部 
司会の言葉
本セッションでは、上部消化管内視鏡診断について、初学者からエキスパートまで、内視鏡医が、症例の内視鏡画像・病理学的所見により学び、明日からの診療に役に立つドクターEセッションです。具体的には、厳選した症例の、通常観察、色素内視鏡などの標準的内視鏡観察像から、画像強調内視鏡観察を併用した拡大内視鏡などの最新の内視鏡画像を呈示し、聴衆を代表する先生に読影して頂きます。その後、画像診断と病理学的所見を対比し、内視鏡による存在診断・質的診断の原則・診断法のコツ・ピットフォールについて解説します。聴衆のみなさまにも、内視鏡診断や治療方針についてどう考えるかについて、アンサーパッドを用い、参加して頂きます。興味深く役にたつセッションにしたいと考えています。多くの皆さまの参加をお待ちしています。
指定
DE02

ドクターEセッション「小腸・大腸」
Doctor E Session: Small and large intestines

司会:
福田 眞作 弘前大学医学部 消化器血液内科
堀木 紀行 三重大学医学部 光学医療診療部
味岡 洋一 新潟大学大学院 分子・診断病理学分野
司会の言葉
内視鏡診断は近年急速な発展を遂げてきた。小腸においては、従来のX線診断に加えて、カプセル内視鏡やバルーン内視鏡が用いられ新たな画像が得られるようになった。大腸においてはNBIを始めとする強調画像や拡大内視鏡診断などにより、精緻な診断が求められるようになった。今回は、小腸および大腸の教育的な4症例をアンサーパットを用いて、檀上の読影者のみでなく、会場の先生方といっしょに検討して行きたい。そして、最終的に、参加された先生方の今後の診療に生かされるようなセッションになることを祈っている。
指定
DE03

ドクターEセッション「胆膵」
Doctor E Session: Biliary tract and pancreas

司会:
真口 宏介 手稲渓仁会病院 消化器病センター
伊佐山 浩通 東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
病理コメンテーター:
平林 健一 東海大学医学部病理診断学
司会の言葉
症例検討会は各施設において日常に行われていると思います。その目的は、より正確な診断と適切な治療法の選択・決定を行うためです。但し、病態が典型であれば問題は少ないですが、非典型例や頻度の少ない例では診断が難しく、かつ患者の状態を加味して治療法を選択しなければならない場合もあります。重要なことは、一つ一つの所見をどのように捉え、どのような検査手順でより正確な診断を目指していくか、そして治療法の選択・決定をどのように行っていくかであると考えます。
今回のドクターEセッション「胆膵」では、切除例を対象とした診断法についてエキスパートの先生方の読影ポイントと診断プロセスを聞きながら一緒に討論に参加頂き、病理結果について平林先生に解説をお願いしております。さらに、内視鏡学会ならではの内視鏡治療困難例に対しどのように治療に挑むかについてもエキスパートの先生方と一緒に討論するセッションを企画しております。ドクターEが明日からの実力アップをお手伝い致します。多数の先生方の参加を期待します。

指定討論者

  • 菅野  敦(東北大学 消化器内科)
  • 土屋 貴愛(東京医科大学 消化器内科)
  • 肱岡  範(愛知県がんセンター中央病院 消化器内科)
  • 菊山 正隆(静岡県立総合病院)

症例提示

  • 手稲渓仁会病院 消化器病センター 2例
  • 東京大学 消化器内科 2例
指定

一般演題

一般演題は口演またはポスター発表です。
ただし優秀演題はプレナリーセッションでの口演となり、その中から会長賞受賞者が選出されます。

分類項目

A:内容分類1

01 口腔咽喉頭
02 食道
03
04 十二指腸
05 小腸
06 大腸
07 胆道
08 膵臓
09 肝臓
10 その他

B:内容分類2

01 腫瘍
02 機能性疾患
03 感染症(含H. pylori 感染)
04 炎症性疾患
05 画像管理システム
06 画像解析・画像処理
07 内視鏡機器の洗浄/消毒
08 前処置/周術期管理
09 鎮静
10 教育/トレーニング
11 リスク管理(含高齢者)
12 拡大/超拡大/画像強調内視鏡
13 ESD/EMR
14 新しい低侵襲治療内視鏡
15 EUS
16 EUS-FNA関連手技
17 ERCP/ERCP関連手技
18 内視鏡的止血術
19 静脈瘤治療
20 緊急内視鏡
21 極細径内視鏡(含経鼻)
22 カプセル内視鏡
23 小腸内視鏡
24 胃瘻造設術
25 ステント/拡張術
26 レーザー治療/PDT
27 診断的腹腔鏡
28 腹腔鏡下手術
29 異物除去術
30 肥満治療
31 NOTES
32 その他

6. 抄録作成に際しての注意

抄録は以下の要領にて作成して下さい。

  • 本学会用語集を参照し、適切な用語を用いること
  • 演題名:全角60文字以内
  • 最大著者数(筆頭演者+共著者):21名以内
    なお、主題で採択された場合、抄録集に記載される共著者は2名までとなりますので、あらかじめご了承ください。登録方法は登録画面でご確認ください。
  • 最大所属施設数:10施設以内
  • 抄録本文:本文としての文字制限はございません。次項(6)をご確認ください。
  • 総文字数:著者名・所属・演題名・抄録本文の合計で図表なし全角1085文字以内、図表あり全角705文字以内
    ※尚、詳細の注意事項は登録画面でご確認下さい。

7. 演題の受領通知

登録番号の発行をもって演題登録の受領通知と致します。セキュリティ保護のため、登録後のパスワードのお問い合わせはお応え出来ませんので、発行された登録番号とパスワードは必ずお書き留め下さい。万が一パスワードを紛失した場合は再度新規登録を行い、パスワードを紛失した演題は削除する形になります。パスワードを紛失した演題の削除を希望する場合は、運営事務局までE-mail(jges91@congre.co.jp)にてご連絡ください。

8. 演題の採択通知

演題の採否は演題登録の際に各自入力されたE-mailアドレス宛にお知らせしますので正確に入力をお願い致します。ご登録後は、重要なご連絡などE-mailで行いますので必ず通常確認されるアドレスを登録してください。

9. 演題登録

  • 本システムは【Internet Explorer】【Safari】【Firefox】【Google Chrome】で動作確認を行っております。
    それ以外のブラウザはご利用にならないようお願いいたします。
  • Safariにおきましては、ver.2.0.3(417.9.2)以降のバージョンでご利用可能です。
    上記に満たないバージョンは使用できません。
  • 演題登録画面
  • 確認・修正画面
  • 指定演題登録画面
  • 指定演題確認・修正画面

※指定演者の先生はこちらからご登録をお願いいたします

10. 演題に関してのご質問・お問合せ

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株式会社コングレ内
〒102-8481 東京都千代田区麹町5-1 弘済会館6階
TEL:03-5216-5318 FAX:03-5216-5552
E-mail:jges91@congre.co.jp

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