第126回日本眼科学会総会|The 126th Annual Meeting of the Japanese Ophthalmological Society

ご挨拶

第126回日本眼科学会総会
総会長:西田 幸二
(大阪大学大学院医学系研究科脳神経感覚器外科学講座(眼科学) 主任教授)

第126回日本眼科学会総会「創造の原点」に寄せて

 第126回日本眼科学会総会(日眼総会)は主管校として大阪大学が担当し、大阪で開催させていただくことになりました。本総会の総会長を私が務めさせていただきます。副会長は大阪府眼科医会会長の佐堀彰彦先生に、プログラム委員長には愛知医科大学の瓶井資弘先生にお願いしております。本学会を開催するにあたり、日本眼科学会の理事、監事、評議員、会員ならびに日本眼科医会の会員の皆様に心から感謝申し上げます。加えて、日本眼科学会事務局の方々、大阪府眼科医会の先生方、大阪大学医学部眼科同窓会の先生方、そしてご協力いただきます多数の関連企業に深く感謝申し上げます。
 日本眼科学会総会では学会のテーマを決めることが慣例となっています。私の場合、頭に浮かんだのが、大阪大学の大先輩であります、元総長岸本忠三先生の言葉です。先生から人と人との議論があってこそ、まったく新しいアイデアが浮かんでくるとお聞きしました。これは大阪大学医学部の源流とされている適塾(江戸時代後期の医師で蘭学者だった緒方洪庵が1838年に大阪で創始)の精神に繋がるものです。そこで、人の集いと議論が新たな創造の種になればという願いと、若い医師・研究者の将来に向けた道標になる機会になればという期待を込めて、学会テーマを「創造の原点」としました。
 特別講演に大鹿哲郎先生(筑波大学教授・日本眼科学会理事長)と堀田喜裕先生(浜松医科大学教授)を、招待講演にベルン大学の Sebastian Wolf 先生と京都大学 iPS 研究所の山中伸弥先生をお招きしています。また、評議員会指名講演では「眼科診断・治療のイノベーション」をテーマに安川力先生(名古屋市立大学)、慶野博先生(杏林大学)、西口 康二先生(名古屋大学)にお話いただきます。プログラム委員会に企画していただきました 15 のシンポジウムは、各分野で cutting edge の内容を取り上げています。さらに、総会長シンポジウムでは、学会のテーマ「創造の原点」を目指し、眼科フィールド外からも、石黒浩先生(大阪大学、アンドロイド)、熊ノ郷淳先生(大阪大学、免疫)、武部貴則(東京医科歯科大学、オルガノイド)、西浦博先生(京都大学、コロナウイルス感染)、宮田裕章先生(慶應義塾大学、データサイエンス)などの高名な先生も招聘しています。
 加えて、一般講演、学術展示は「創造の原点」となる最も重要な議論の場であると考えています。現在、例年以上の演題数を受け付けており、自由闊達な議論が展開されることを期待しています。教育セミナーやサブスペシャリティーサンデーなどの教育プログラムも充実し、臨床の広い領域において最新知識をまとめて習得いただけます。また、日本眼科学会は国際化を推進しており、海外演者を含むプログラムも豊富にご準備しています。
 なお、学会の開催形態については、現地開催+オンデマンド配信、および、一部セッションの LIVE 配信となる予定ですが、基本的に現地開催(オンサイト)を中心に考えております。もちろん、十分な感染予防対策を講じ、安全な学会運営に十分な配慮をいたします。皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。何卒よろしくお願い申し上げます。