この度、「第43回日本整形外科スポーツ医学会学術集会」を宮崎市で開催させていただきます。平成5年(1993年)に田島直也前教授が第19回本学会を主催して以来、24年ぶりに宮崎大学医学部整形外科学教室が担当させていただくことを教室員一同大変光栄に存じます。
本会は平成29年9月8日(金)・9日(土)に宮崎市のシーガイアコンベンションセンターにおいて開催致します。会場は、宮崎・一ツ葉海岸の豊かな景観の中に広がるリゾートコンプレックス「シーガイア」の中央に位置し、過去には九州・沖縄サミットの外相会合の場として、また、ダンロップフェニックスゴルフトーナメントの開催地、ラグビーの五郎丸選手をはじめ多くのトップアスリートの合宿の場として有名です。シーガイアは、英語で海を意味する「Sea」と地球を意味する「Gaia」を組み合わせた造語です。周辺には、古事記にも登場する神話に基づいた神社などが多数あります。黄泉の国のけがれを清めたイザナギ、イザナミを祀る江田神社、天照大御神が生まれたという伝説の場である“みそぎ池”、総社・元宮としての住吉神社など是非、多くの先生方にお越し頂き宮崎をご満喫頂けることを願っております。
日本整形外科スポーツ医学会(JOSSM)は、スポーツ医科学の中でも特に運動器(整形外科)スポーツ医学を専門とされている、メディカルスタッフを含めた様々な分野の方々が日本全国から一堂に会し、基礎的なことから臨床に至るまでの最新の話題やスポーツ外傷・障害の予防・治療法などを討論する場であり、また、親睦を深める場でもあると思っております。
スポーツ医科学の対象は、子どもから高齢者、障害者・健常者までにわたり、健康スポーツから競技スポーツまで幅広く、全てを網羅してディスカッションできることも本学会の特徴の一つです。競技力を向上させるために必要な基礎体力、そのもとになる健全な運動器の発育は必須です。学校における運動器検診、野球検診などのスポーツ検診をはじめ、高齢者のロコモ検診なども本学会が中心となって行い、一層推進する必要があると考えています。
さて、イングランドでのラグビーワールドカップ、リオのオリンピック・パラリンピックでは、日本中を感動の渦に巻き込みました。これから日本で開催されるビッグイベントに関してもより一層感動できるよう、またスポーツ医科学の分野からサポートできるように、“スポーツ医学イノベーション 継承と革新―RWC2019, Tokyo2020―”をテーマと致しました。JOSSM2017のポスターにありますように、これらのサポートによって日本の子どもたちが世界に羽ばたいてくれることを祈念しています。
招待講演は、Dr. Daniel C. Wascher(米国整形外科スポーツ医学会 AJSM Editor)、Dr. Churl-Hong Chun(韓国整形外科スポーツ医学会 KOSSM 会長)、Dr. Vicky Tolfrey(Director;Peter Harrison Centre for Disability Sport, England)、特別講演は、川原貴先生(前国立スポーツ科学センターセンター長)、教育研修講演は、松田秀一先生(京都大学大学院医学研究院整形外科教授)、山崎正志先生(筑波大学医学医療系整形外科学教授)、仁木久照先生(聖マリアンナ医科大学整形外科教授)にお願い致しており、有意義なご講演を拝聴できることと楽しみにしております。特別企画として、リオデジャネイロオリンピックで大活躍された宮崎にゆかりのあるスポーツ選手の旭化成柔道部に「ケガとの闘い」というテーマでお話を伺います。
ランチョンセミナー、シンポジウム、パネルディスカッションでは、ご高名な先生方にお願いしスポーツ医科学に関する最近のトピックスについての講演を企画しております。
また宮崎らしい様々なスポーツアクティビティも計画していますので、是非あわせてご参加ください。
今回も会期を例年通り金曜・土曜日に設定しております。宮崎は“太陽と緑の国”、“神話の里”とも呼ばれており、シーガイア周辺のみならず西都や高千穂は「古事記」「日本書紀」に登場する天孫降臨や天岩戸開きの地でもあります。他にも宮崎には魅力的な観光地や美味しい食がたくさんございますので、学会でのご活発な討論の後は、是非太陽あふれる景色や食をご堪能頂けたらと思います。皆様にお出でいただくことを心よりお待ち申し上げております。
第43回日本整形外科スポーツ医学会学術集会
会長 帖佐 悦男
宮崎大学医学部整形外科 教授