第43回日本関節病学会学術集会 会長　安田　和則 北海道大学　理事・副学長 北海道大学大学院医学研究科 機能再生医学講座スポーツ医学分野 教授

　2015年（平成27年）11月5日(木)、6日(金)の2日間にわたり、札幌コンベンションセンターにおいて、第43回日本関節病学会学術集会を開催させていただきます。本学会は、1973年にリウマチ外科研究会として発足し、1981年からは日本リウマチ・関節外科学会として歴史を重ねました。2008年には、リウマチ性疾患の外科治療のみならず、関節病の基礎から臨床までを幅広く討議する場として日本関節病学会と改称して現在に至っております。2011年には日本関節症研究会を併合し、整形外科診療の大きな柱である関節疾患を広範に議論する本邦で唯一最大の学会となりました。そして本年（2014年）、本学会は法人化され、体制を一新して「一般社団法人日本関節病学会」となりました。こうして日本関節病学会は発展を続けております。
　この度は、この歴史ある本学会学術集会を担当させていただく機会を与えていただいたことに、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。今回の学術集会のテーマは、「関節病の治療における挑戦とコンセンサス -見えてきた新しい展望-」とさせていただきました。近年、関節病に関する治療医学の進歩には目を見張るものがあります。革新的基礎研究の成果に基づく多くの挑戦的臨床研究がなされ、その論争の中から新しいコンセンサスが形成されつつあります。そしてそのコンセンサスを踏まえ、さらにその先にある理想的治療を目指した挑戦的基礎・臨床研究が行われています。第43回日本関節病学会学術集会では、このような先端的挑戦を続けている基礎および臨床研究者にその成果を発表いただいて今後の新しい発展の方向性を討論いただくと共に、本邦の第一線で関節病治療を担っていただいている臨床医の皆さまに対しては、新しい治療法や先端的手術方法に関する現在のコンセンサスとその将来展望を系統的かつ効率よく理解していただけるプログラムを提供させていただきたいと考えております。
　日本関節病学会43年の歴史の中で、学術集会開催地の最北端はこれまで福島市でした。この度、学術集会開催地が初めて津軽海峡を越えることになります。11月初旬の札幌は紅葉のピークをやや過ぎた時期ですが、北海道の様々な秋の味覚をお楽しみいただける時期です。大勢の皆様のご参加をお待ち申し上げております。