第21回日本再生医療学会総会

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会長挨拶

第21回日本再生医療学会総会
会長 清水 達也
東京女子医科大学先端生命医科学研究所 所長
清水 達也

第21回日本再生医療学会総会の会長を務めます、東京女子医科大学の清水 達也です。本学会総会は2022年3月17日(木)~19日(土)の3日間開催予定です。
かねてより従来通りの開催を目指しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やその動向、医療・社会情勢を鑑み、「完全WEB開催」とすることを決定いたしました。WEB開催においても、様々の工夫を行い、アカデミア・企業の方々にとって意義のあるものとすべく様々の工夫をして参りますのでご参加を賜りますようお願い申し上げます。

 今回の総会テーマは「翔べ再生医療~幹細胞生物学と組織工学の共創~」です。臨床応用が本格化しつつある再生医療のさらなる飛躍と現在の新型コロナ禍からの脱出への願いをこめて“翔べ”再生医療と銘打ちました。また再生医療のさらなる飛躍には幹細胞生物学と組織工学(ティッシュエンジニアリング)のより一層の共創が極めて重要と考え、大会のメインテーマとさせていただきました。

 幹細胞に関してはiPS細胞、ES細胞、成体幹細胞(自己・他家)等幅広い細胞が既に臨床応用されております。また今後ゲノム編集技術等によるデザイナー細胞の利用も想定されます。組織工学に関しては様々なバイオマテリアルを用いたスキャフォールド法、細胞ファイバー法、バイオプリンティング法、そして移植時にはバイオマテリアルを含まないスフェロイド・オルガノイド法、細胞シート法が開発されてきました。これらの幹細胞と組織工学技術の組み合わせにより非常に多くの治療法の可能性がありますが、それぞれの特徴を理解し、疾患・部位ごとに何が最適なのか、何が課題となるのか、そして何にチャレンジしていくべきなのか議論できる総会となればと考えています。

 一方で、これらの再生医療技術は移植治療のみならず、Organ-on-a-Chipを含む創薬モデル、バイオアクチュエーター、さらに近年では培養肉生産に代表される細胞農業へと応用が広がっています。本総会ではこれらの異分野における新たなチャレンジもとりあげることで、再生医療学会の学際性を高めるとともに、若手研究者を活性化していきたいと考えています。

 現状、新型コロナ禍において、再生医療学会員の方々も大変なご苦労をされているかと存じますが、今後、状況が改善することを祈りつつ準備を進めて参ります。本総会が産官学・多分野から参加されるすべての方々にとって刺激的で実り多きものになるように事務局一同、最大限努力して参ります。皆様にも奮ってご参加いただき、活発な議論を通して異分野・産学間の共創を生み出すことが、疾病に苦しむより多くの人々を救う未来医療につながるものと期待しております。

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