会長挨拶

第63回日本生殖医学会学術講演会・総会
会長 千石 一雄
(旭川医科大学産婦人科学教室 教授)

このたび、第63回日本生殖医学会学術講演会・総会を2018年9月6日、7日に旭川で開催できますことを皆様に感謝申し上げますとともに、教室にとりまして、大変名誉なことと存じます。

旭川での日本生殖医学会の開催は3度目になります。平成元年に清水哲也教授が第34回日本不妊学会総会・学術講演会を開催し、石川陸男教授が平成16年に第49回日本不妊学会総会・学術講演会を、本大学生物学上口教授の第22回日本受精着床学会と合同学会という形で開催しております。

清水哲也先生、石川陸男先生に引き続き3代目として本学会を担当できますことは私にとりましても法外の喜びです。

私は世界で初めての体外受精児が誕生した翌年の卒業で、1983年に東北大学における本邦で最初の体外受精児の誕生を目の当たりにし、生殖医療に興味をいだき、早35年以上の歳月が経過しました。生殖医療の黎明期に活躍なされた先人たち、そして私も含め世代交代を迎える時代となり、これまでの生殖医学を振り返り、これまでの歩みを再認識し、それを踏まえて継承と、さらなる発展を目指す時期になっていると感じております。その点から今回のテーマを「次世代の生殖医学を担う者たちへー北の国からのメッセージ」といたしました。

倉本聰原作の「北の国から」をすでに知らない世代が多いと感じておりますが、旭川、富良野、美瑛が大いに注目を集めた時代であり、この言葉を今回のスローガンのひとつに使いたいという個人的なわがままから用いました。 また、ポスターの背景は美瑛の親子の木です。生殖医療に従事する者の原点であるという思いとともに、旭川医科大学からほど近い美瑛の丘の美しさを皆さまと共有したいと思っております。

9月上旬の旭川は1年の中でも最も良い季節であり、勉強ばかりではなく晩夏の美瑛、富良野をはじめとする北海道の自然および食を堪能していただきたいと考えております。数多くの方のご参加を教室員一同、心よりお待ち申し上げております。