第71回日本薬理学会西南部会(The 71st Seinan Regional Meeting of the Japanese Pharmacological Society)

ご挨拶

  • 第71回日本薬理学会西南部会
  • 会長 笹栗 俊之
  • 九州大学大学院 医学研究院 臨床薬理学分野 教授
会長:笹栗 俊之 写真

このたび、第71回日本薬理学会西南部会のお世話をさせていただくことになりました。西南部会は1949年に始まる70年に近い歴史を誇っており、福岡市での開催は2013年以来5年ぶりとなります。

薬理学は、薬物治療の進歩に貢献することを目的として、薬と体の相互作用を研究する学問です。すべての疾患領域を研究対象とし、研究で得られた知識は薬物治療に関係する人々に広く共有されるべきものです。したがって薬理学会は、医学・歯学・薬学・看護学など広範な分野にわたる研究者、教育者、医療従事者、さらには患者を代表する人々が、薬物治療に関する研究発表や意見交換を自由に行い、問題点を共有して解決を図っていくための交流の場だと思っております。薬物治療に関心のある方は、学会員に限らずどうぞお越しください。

近年の大きな課題に薬理学教育改革が挙げられます。年会や部会におけるシンポジウムを始め、全国的にも西南部会の中でも、薬理学教育を改善するため様々な試みがなされています。中でも、患者への与薬を担う看護師を養成する課程では薬理学教育が明らかに不足しており、その改善は大きな課題です。そこで昨年度の西南部会に引き続き、「看護薬理学カンファレンス」が同時開催されます。薬理学会とは関わりの少なかった看護師の皆さんも大勢足を運んでいただき、看護薬理教育への取り組みを知っていただければ幸いです。

また、薬物治療においては患者もチームの一員であり、患者(一般市民)への情報提供も薬理学会の大きな務めです。そこで、翌日には福岡市内で市民公開講座「薬物治療の疑問に答える4つの話」を開催し、薬物治療の基礎知識を深めていただきたいと存じます。ご家族やお知り合いの方々へもお伝えいただき、ぜひ参加をお勧めください。

博多の11月は気候が安定しており、旬の食べ物も豊かです。週末の行楽を兼ねてぜひお出かけください。お目にかかれることを楽しみにしております。