第35回日本癌病態治療研究会 - The 35th Annual Meeting of Japanese Society of Strategies for Cancer Research and Therapy

当番世話人挨拶

第35回日本癌病態治療研究会
当番世話人 掛地 吉弘
神戸大学大学院医学研究科外科学講座食道胃腸外科学分野 教授

 この度、第35回日本癌病態治療研究会を2026年6月11日(木)~12日(金)に神戸で開催させていただくことになりました。大変光栄なことと存じ、このような機会を与えていただきました松原 久裕理事長をはじめ関係各位の皆様方に心より感謝申し上げます。

 本研究会は、千葉大学 名誉教授 磯野可一先生方を中心に立ち上げられ、癌の病態や治療法に関する研究を行い、その病態に応じた治療法の確立を目指し発展してきた歴史と伝統のある研究会です。時代の変化に沿って最先端の話題を提供して、知識の刷新と研究・治療の推進に貢献して参りました。

 さて、今回の研究会のテーマは「統合的癌治療戦略を描く」と致しました。日々進化を続けている癌病態の研究は、癌細胞と周囲の微小環境を様々な手法で解析する生体分子のマルチオミクス解析等により、詳細に明らかになってきました。病態に合わせた個別化治療を分子レベルでデザインできるようになり、高次元の集学的治療が可能になっています。領域に捉われず、基礎研究から臨床診療に多岐にわたる最新情報を供覧していただき、課題を議論して患者の福音となる治療へと繋げていければ幸いです。

 神戸市北区に位置する有馬温泉は631年に舒明天皇が約3か月滞在したことが日本書紀に書かれている古来よりの名泉で、清少納言や豊臣秀吉らにも愛された湯治場です。山海の美味とともに日々の疲れを癒し、活力を増していただければ幸いです。
 多くの先生方とお目にかかれることを教室員一同心より楽しみにしております。

2025年8月吉日